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空き家投資のメリット・デメリットとは?失敗例やリスク回避法も解説

空き家投資のメリット・デメリットとは?失敗例やリスク回避法も解説

「空き家投資には、どのようなメリット・デメリットがあるの?」と気になっている人も多いでしょう。
費用を抑えて不動産を購入できますが、物件選びや事前の準備が不足していると失敗し、損失を出してしまいます。

この記事では、空き家投資の基礎知識やメリット・デメリットについて解説します。
失敗例やリスク回避法についても紹介するため、ぜひ参考にしてください。

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【基礎知識】日本の最新空き家事情

まずは日本における空き家の基礎知識として、以下の2つを解説します。

  1. 空き家数の推移
  2. 【都道府県別】空き家率ランキング

それぞれ詳しく見ていきましょう。

 

空き家数の推移

全国における空き家数の推移は、下表の通りです。

空き家数(率) 放置空き家数(率)
2003年 659万戸(12.2%) 212万戸(3.9%)
2008年 757万戸(13.1%) 268万戸(4.7%)
2013年 820万戸(13.5%) 318万戸(5.3%)
2018年 849万戸(13.6%) 349万戸(5.6%)
2023年 900万戸(13.8%) 385万戸(5.9%)

2003年から2023年までの20年間で、空き家数は1.6%、放置空き家率は2%上昇しています。

政府は空き家の持ち主に直接指導できる「空き家対策特別措置法」を制定し対策を講じました。
しかし、空き家数の上昇が鈍化するに留まり、右肩上がりが続いている状態です。
そのため現状、空き家問題解決に向けた有効な手立てとはなっていません。

引用元:総務省|令和5年住宅・土地統計調査 住宅数概数集計(速報集計)結果

 

【都道府県別】空き家率ランキング

日本で特に空き家が多いのは、下表の都道府県です。

都道府県 空き家数(率)
和歌山県 21.2%
徳島県 21.2%
山梨県 20.5%
鹿児島県 20.4%
高知県 20.3%

空き家率が最も高いのは、同率で和歌山県と徳島県です。
全国平均が13.8%のため、かなり高い空き家数といえます。

また、全国平均は上回るものの、東日本の空き家数は比較的少なめです。
東北を中心とした東日本では人口減少が進む一方で、新築物件の着工が大幅に減っています。
同時に持ち家率が高いため、空き家が発生しにくいと推測されます。

引用元:
総務省|令和5年住宅・土地統計調査 住宅数概数集計(速報集計)結果
総務省|2-3 住宅の所有の関係

 

空き家投資とは?収益を得る3つの手段

空き家投資とはその名のとおり、空き家を不動産投資に活用し収益を得る手段のことです。
日本国内で空き家は増加傾向にあるため、有効活用できれば大きな収益を得ることが可能です。
これから始めるなら、以下3つの手段で収益を得られます。

  1. 賃貸経営を始める
  2. リノベーション後に売却する
  3. 民泊など新たな事業を展開する

それぞれ解説するため、あなたに合った方法を見つけましょう。

 

手段①:賃貸経営を始める

賃貸経営は投資家自身が空き家を購入し、第三者に貸し出して賃貸収入を得る方法です。
一般的な不動産投資と同じ仕組みであり、イメージしやすい手段でしょう。

空き家は築古や再建築不可物件が多い分、比較的安く購入可能です。
物件価格と投資家の資金によっては現金購入も可能で、金融機関の融資が不要な場合もあります。
空き家の状態によってはリフォーム・リノベーションなしで貸し出せるため、より費用を抑えて投資を始められます。

ただし、賃貸経営は入居者の確保が重要で、空室が多いとその分得られる収入が少なくなります。
入居率を上げるコツについて知りたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。

【関連記事】賃貸収入に直結!入居率を上げるコツや計算方法・地域別の平均一覧を解説

 

手段②:リノベーション後に売却する

購入した物件をリノベーションし資産価値を高めて売ることで、売却益を得られます。
買い手がすぐに見つかれば、短期間で利益を出すことも可能です。

前述の賃貸経営は、入居者が見つからずローンの支払いのみが発生するリスクがあります。
しかし、リノベーション後の売却であれば空室リスクがなく、より確実に利益を得られます。

昨今は不動産税が増加しており、早く空き家を手放したい物件所有者も多数です。
そのため、査定価格よりもかなり低い値段で売り出されている場合があります。
安く購入しリノベーションして付加価値を生み出せられれば、より利益を高められるでしょう。

ただし、リノベーションに関する知識や経験がいる手段のため、空き家投資の初心者には難易度が高めです。
あらかじめ費用などの知識を身に付けたい方は、以下の記事もあわせてチェックしてみてください。

【関連記事】【一覧表】空き家のリノベーション費用相場|金銭的負担を軽減する補助金も

 

手段③:民泊など新たな事業を展開する

空き家を民泊のような事業用に購入し、ビジネス展開する方法もあります。
ニーズの高い観光地にアクセスしやすく、徒歩5〜10分以内の立地なら事業展開が容易です。

逆に周囲に一泊3,000円程度の宿泊施設が多いなら、民泊としての利用は難しいでしょう。
また、物件によっては、コインランドリー投資にも活用可能です。

ただし、事業に利用するなら事業用リノベーションだけではなく、家具や生活インフラなどに初期投資がかかるため注意しましょう。
空き家のリノベーション後に展開できるビジネスアイデアについて知りたい方は、以下の記事もぜひ参考にしてください。

【関連記事】【空き家急増中】リノベーション後の活用例をビジネスモデル別に解説!

 

空き家投資を始める3つのメリット

空き家投資のメリットは、主に以下の3つです。

  1. 少額から始めやすい
  2. 利回りが高い
  3. 社会貢献につながる

順番に見ていきましょう。

 

メリット①:少額から始めやすい

空き家投資は不動産投資の一種ですが、少額から始められるというメリットがあります。
初期投資を抑えられるため融資を組みやすく、必要な費用によっては自己資金で物件を購入できます。

一般的に不動産投資を目的としたマンション一棟購入は、ケースバイケースですが1,000万円程度かかります。
それほどの金額を工面するのは、容易ではありません。

しかし、空き家投資であれば数百万円程度で購入できることが多く、一般的な不動産投資より大幅に初期費用を抑えられます。
少額から不動産投資を初めてみたい方にも、空き家投資はおすすめの方法といえるでしょう。

 

メリット②:利回りが高い

利回りが高いことも、空き家投資のメリットです。
物件を安く購入できるケースが多いため、運用次第で大きな利回りを出せます。
利回りの基本的な算出方法は、以下の通りです。

(利息・分配金+売却損益)÷投資金額×100

仮に、以下の条件で空き家投資をする場合で考えてみましょう。

  • 物件を300万円で購入
  • 100万円でリノベーション
  • 家賃5万円で貸し出し

上記の条件を計算式に当てはめると、表面利回りは15%と算出できます。

利回り
=(利息・分配金+売却損益)÷投資金額×100
=5万円×12か月÷(300万円+100万円)×100
=15%

資産運用の利回りについては、年間の利回り約7%を目指すという考え方があります。
これは、運用資産を10年で倍にすることを目標にする考え方です。
空き家投資では物件や条件にもよりますが、倍以上の利回りを出すことも可能です。

また、リノベーションの内容が付加価値をつけ資産価値を向上させる場合、修繕費ではなく資本的支出となります。
耐用年数に応じて減価償却できるようになるため、節税効果も期待できるでしょう。
不動産投資における利回りの基礎知識について振り返りたい方は、以下の記事もぜひ参考にしてください。

【関連記事】 不動産投資の利回りとは?平均や理想の数値・最低ラインを解説|計算方法も

※不動産投資による節税は物件などの条件により効果が異なります。
節税を目的とした投資をする際は専門家のサポートを受けながら行いましょう。

 

メリット③:社会貢献につながる

空き家投資は空き家を減らすことにつながるため、社会貢献にもなります。
2023年の住宅・土地統計調査では日本の空き家数が全国で900万戸と過去最多を記録しており、深刻な問題となっています。

一方で、2024年10月現在、以下のような方がアパートへの入居を断られるケースが増加中です。

  • 高齢単身者
  • 外国人
  • 家賃滞納者 など

問題解決のため、空き家を活用する事業が地方公共団体からも注目されています。

また、空き家投資は、地域の工務店や不動産会社と協力して進めることも可能です。
空き家を減らしながら地元経済を回し、社会貢献につなげられる可能性があります。

なお、弊社ゴールドトラストでは「サービス付き高齢者向け住宅:ゴールドエイジ」で、不動産投資と社会貢献活動の両立を支援しております。
収益を確保しつつ空き家を社会に役立てたい方は、ぜひ一度ご相談ください。

 

空き家投資を始める2つのデメリット

空き家投資には良い面ばかりでなく、以下2つのデメリットもあります。

  1. エリア選定が難しい
  2. 大規模な修繕を必要とするケースが多い

前述のメリットとあわせて、デメリットについてもこの機会に理解を深めましょう。

 

デメリット①:エリア選定が難しい

空き家投資は需要があるエリアを見つけることが重要です。
需要が低いエリアでは、借り手が見つからず思うような利益を得られない恐れがあります。

空き家を中古戸建として公開しているのは、郊外であるケースが多数です。
商業施設や交通機関など、周辺環境とあわせて総合的な判断が求められます。

 

デメリット②:大規模な修繕を必要とするケースが多い

築年数が古い空き家ほど、大規模なリノベーションが必要となるケースも少なくありません。
耐震性に問題があり、震災等で倒壊するリスクを避けるためです。

ただし、耐震工事を含むリノベーションを行うと、その分初期費用も多くなり、利回りが悪化してしまいます。
初期費用が多くなると利回りを維持するために家賃を高くする必要がありますが、相場より高い家賃では入居者が集まりにくい可能性があります。

次項でも紹介しますが、空き家投資ではリノベーション費用が高くなりすぎて失敗するケースも多数です。
どのくらいの規模と費用のリノベーションが必要かも、正確に把握しておきましょう。

 

【一覧表】空き家投資の失敗例とリスク回避法

空き家投資で多い失敗例とリスク回避法は、下表の通りです。

失敗例 リスク回避法
リフォームにお金をかけすぎた リフォーム業者も伴って内見し、費用の概算を把握したうえで購入する
DIYがうまくいかず空き家のまま放置している 大規模なリフォーム・リノベーションはプロに依頼する
入居者が決まらない 安さや利回りの高さではなく「需要」を優先する
相続登記に時間がかかり投資を始められない 時間がかかる場合は司法書士に依頼し、速やかに相続登記する
共有者の同意を取れない 共有分割ではなく「換価分割」や「代償相続」など他の方法も検討する
遠方にある物件を自主管理している 管理会社に委託する(賃料収入の5%前後の管理費がかかる)
出口戦略が取れない 物件選びの時点で出口戦略について考えておく

空き家投資では、事前に考えておくべきことが多数です。
十分に準備し、可能な限りリスクを減らしたうえで始めましょう。

 

空き家投資の始め方

空き家投資は以下の5ステップで始めることで、成功に近づけます。

始め方 ポイント
1. 投資の目的と方針を明確にする ・収益目的:家賃収入を得るか、リノベーションして転売するか
・投資期間:短期的収益と長期的な安定収入のどちらを得るか
2. エリアを選定する ・人口動態:増加しているか安定しているエリア
・交通:最寄り駅までの距離、主要都市へのアクセス
・生活の利便性:商業施設や病院が近くにあるか
3. 物件を選ぶ ・建物の状態:築年数が古いほどリフォーム代がかかる
・耐震性:耐震基準を満たしているか確認する
・土地の形状や立地条件:物件の形状や立地が悪い場合、賃貸や転売が難しくなる
4. リフォーム計画を立てる ・コスト管理:予算内で最大の効果を得られるようにする
・入居者ターゲット:若いファミリー層かシニア層か
5. 賃貸管理と運営を継続する ・空室リスクの管理:複数の物件に投資し、リスクを軽減する
・定期的なメンテナンス:物件の価値を維持する

このように、各手順で考えるべきことが多数あります。
上表を参考に、空き家投資を進めてみてください。

 

空き家投資に関するよくある質問

ここからは、空き家投資に関するよくある質問に答えていきます。

  • 投資物件を探すときに空き家バンクは役立つ?
  • 投資判断を慎重にすべき空き家の特徴は?

順番に見ていきましょう。

 

質問①:投資物件を探すときに空き家バンクは役立つ?

投資物件を探す方法として、空き家バンクも役立ちます。
空き家バンクとは、地方自治体によって運営されている空き家専門のポータルサイトです。
地方自治体によっては、補助金申請の要件として「空き家バンクに登録された物件であること」と定めているケースもあるため、空き家バンクを利用することで金銭面でも利点を得られます。

ただし、空き家バンク経由で購入する際は、物件所有者と直接やりとりを進めることになります。
一般的な物件購入と比べて手間がかかったり、物件所有者との間でトラブルに発展したりする可能性も少なくありません。
万が一トラブルになった際に対処できるよう、不動産投資の知識を身に付けたうえで空き家バンクを使うのがおすすめです。

なお、不動産投資の知識を身につけるなら弊社の「100億円資産形成倶楽部」が役立ちます。
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質問②:投資判断を慎重にすべき空き家の特徴は?

空き家の投資判断は、「空き家になっている理由が何なのか」が重要です。
主な理由は以下のように、所有者個人の事情と物件の問題で売却できない場合に分かれます。

  • 相続・税金対策・資金問題
  • 物件の立地・再建築不可

特に物件が問題となっている場合、投資したとしても思うように運用利益を得られない恐れがあります。

また、建物の劣化によって空き家になっているケースもあります。
リフォームするとしても、その費用を回収できる賃貸需要や売却益を得られる見込みがあるか、検討が必要です。
プロに相談しながら現地調査でできる限り多くの物件を見て、慎重に投資判断を下しましょう。

 

まとめ:価値ある物件を見極めて空き家投資を成功させよう

空き家投資は、物件の状態や立地など検討すべき点が多数あります。
投資を成功させるには、価値のある物件を見極めることが重要です。
とはいえ、不動産に関する知識が少なく、物件の見極めに苦心する人も多いでしょう。

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この記事の監修者

西尾 陽平
西尾 陽平
役職
土地活用事業部 執行役員
保有資格
資産形成シニアコンサルタント、2級ファイナンシャル・プランニング技能士

大学卒業後同社へ入社し、地主さんの土地活用という資産形成や節税を実践で学び、現在は土地のない方へ、土地から紹介し不動産の資産形成の一助を行っている。実践の中で身に付いた視点で、分かりやすく皆様に不動産投資のあれこれをお伝えしています。