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【業界人が教える】空き家を有効活用するための4つの方法と9つのアイデア

【業界人が教える】空き家を有効活用するための4つの方法と9つのアイデア

親や親戚からの相続で譲り受けた空き家は、持っているだけで維持管理費や固定資産税などコストや手間が発生してしまいます。

できれば活用したいと思っていても、どのように活用したらいいのか悩む方も多いのではないでしょうか。

本記事では、空き家を有効活用するための4つの方法と9つのアイデアを紹介します。

空き家に悩む方は、「困った空き家」から「有効活用できる空き家」に変える参考にしてください。




空き家の活用方法は4つ


空き家の活用法は、以下の4つが挙げられます。

  1. 空き家を貸す
  2. 建て替える
  3. 更地にして土地を活用する
  4. 売却する

それぞれ詳しくみていきましょう。


活用方法①:空き家を貸す

1つ目は空き家を貸すことです。

これは不労所得が得られるなどメリットが大きい活用方法です。

一般的な住宅であれば、一軒丸ごと賃貸に出す以外にも一部屋ずつ貸し出すシェアハウスも考えられます。

築年数が浅い空き家であれば、ハウスクリーニングするだけで賃貸に出せるなど、初期投資も抑えられるでしょう。

しかし、老朽化している場合や耐震基準を満たしていない場合にはリフォームが必要です。また、借り手がつかない場合には収入を得られないデメリットもあります。


活用方法②:建て替える

空き家を建て替える方法は、新築物件としての高い収益が見込めます。

また、住宅からアパートへ建て替えることで、アパート経営へのチャレンジにもなるでしょう。

しかし、この活用方法には空き家の解体や新しく建築するためのコストがかかります。

そのため、都市部で住宅需要が高いエリアや駅近物件ではないと、収支計算が合わない可能性も。

建て替える際には、周辺の賃貸物件の状況や自身の資金状況など慎重な見極めが必要です。


活用方法③:更地にして土地を活用する

更地にして土地を活用する方法は、駐車場での利用や土地を貸すなど、立地にあった活用法が選びやすくなります。

また売却する際にも、更地の方が空き家がある時に比べて、高く早く売却できる可能性があるでしょう。

この活用方法は、大規模なリフォームが必要な空き家や都市部や駅近な空き家をお持ちの方におすすめです。

しかし、更地にする際には解体費用がかかるため、コスト面での負担が大きくなってしまいます。

また、更地をそのままにしておくと、固定資産税が空き家の時以上にかかってきてしまうため注意が必要です。

更地にする前に、どのような需要があるか十分に検討しましょう。


活用方法④:売却する

空き家を手放してしまえば、空き家のメンテナンスや固定資産税のコストもなくなります。

活用というポイントからは離れますが、手段のひとつとして実用的です。

しかし、思い出の家を手放す精神的な負担や、売れない間の固定資産税が高額になってしまうなどデメリットも考えられます。

そのため、空き家解体のコストを少しでも抑えられるように、国や地方自治体の補助金制度も調べてから取り組みましょう。


空き家の活用アイデア9選


空き家の活用法としては、そのまま貸し出すのが一般的かもしれません。

しかし、賃貸に出す以外にもさまざまなアイデアがあります。

ここでは、おすすめな空き家活用のアイデアを9つ紹介していきます。ぜひ参考にしてください。


空き家活用アイデア①:シェアハウス

一軒丸ごと賃貸に出す以外にも、部屋ごとに貸し出すシェアハウスが人気です。

空き家のリフォームは必要ですが、一部屋ごとの賃貸となるため、ワンルームマンションより家賃を抑えて提供できます。

シェアハウスとして活用する際には、最初にシェアハウスのコンセプトを決めましょう。

女性・学生向けやペットと共に暮らす家など、コンセプトが決まれば人を集めやすくなります。

コンセプトは周辺の賃貸物件との差別化にも繋がり、都心部や利便性の高くない地域でも空室のリスクを抑えられるでしょう。


空き家活用アイデア②:民泊


ここ数年人気を集めているのが、自宅やマンションの部屋を有償で貸し出す民泊です。

民泊は、観光客がメインのターゲットになります。

一軒丸ごと借りられる民泊は、ホテルと比べても利用に制限がなく、現地の生活を体験できるのも魅力のひとつです。

しかし、民泊が急速に広まったため、さまざまなトラブルが発生しています。

その問題に対処するために、民泊に一定のルールを設けた「住宅宿泊事業法」が施行されました。

この住宅宿泊事業法では、民泊としてサービスを提供できるのは年間180日までと定められています。

事業として民泊に取り組む方は、注意してください。


空き家活用アイデア③:戸建て賃貸

空き家の戸建て賃貸は、今の住宅をそのまま貸し出す一般的な方法です。

築年数によって、ハウスクリーニングやリフォームが必要な場合があります。

戸建て賃貸における重要なポイントは、管理会社選びです。なぜなら入居者が決まらないと収入が0になってしまい、経営が安定しません。

そのため、適切な賃料で上手に経営してくれる管理会社を見つけましょう。

また、戸建て住宅はファミリー層に人気です。戸建て賃貸は数も少ないため、一度入居者が決まれば長く住み続けてくれる傾向があります。

広い生活空間やペット飼育を楽しめるなど、入居者にとってより自由度の高い戸建て賃貸。空き家に悩む方は、弊社ゴールドトラストの戸建賃貸商品をご覧ください。


空き家活用アイデア④:介護施設


空き家を介護施設(日中通うデイサービス)や、認知症の高齢者を対象とした小規模グループホームとして貸し出す方法もあります。

介護事業者が長期間の契約を交わす場合が多く、収入が安定しやすいのも魅力のひとつです。

介護施設として利用する場合は、バリアフリー住宅へとリフォームし、高齢者が暮らしやすい環境に整えることが求められます。

しかし、一定の条件を満たせば国や地方自治体から補助金が受け取れ、改修のコストを抑えられるでしょう。

介護施設として利用するために何から始めていいかわからない方は、弊社ゴールドトラストにご相談ください。

高齢者のための住宅設計から介護事業の運営まで、培ってきたノウハウなどを元にサポートさせていただきます。


空き家活用アイデア⑤:カフェ

空き家をそのまま「古民家カフェ」として活用する方法も人気です。

空き家をあえてリフォームせず、古民家の雰囲気を生かしながら小さく始められます。

お客様のターゲットをしっかりと決め、お店のコンセプトを設定してから開業しましょう。

また、カフェはコスト面や開業時の届出のハードルも低く、参入しやすい職業のひとつ。

小規模店舗であれば、厨房設備もコンパクトに抑えられるでしょう。


空き家活用アイデア⑥:セーフティネット住宅

セーフティネット住宅とは、住宅が借りにくい方(高齢者・障害者・低所得者・多子世帯・外国籍の方など)の入居を拒まない賃貸住宅のことです。

増加する空き家を有効活用する方法のひとつとして、2017年から住宅セーフティネット制度として始まりました。

大家さんは家賃や保証料の補助が受けられ、空き家を借りる方は比較的安く借りられます。

空き家のリフォームが必要な際にも、一定の条件を満たせば補助金が受け取れる制度です。


空き家活用アイデア⑦:サテライトオフィス


多様性のある働き方が求められる昨今、会社以外で仕事のできるサテライトオフィスのニーズが高まってきています。

営業所や支社とは異なり、通信環境やデスクなど最低限の設備で始められ、コストが抑えられるのもメリットです。

都心部や駅近物件だけではなく、郊外や地方でも従業員のワークライフバランスの改善も見込めます。

また、空き家にトラブルが発生した際にも、利用者が気付いてくれ、素早い初期対応ができるでしょう。

空き家活用アイデア⑧:コワーキングスペース

コワーキングスペースとしての活用は、サテライトオフィス同様、コストを抑えて始められます。

通信環境を整え、事務用品としてプリンター・シュレッダー・ドリンクサーバーを揃えましょう。

利便性の高い地域だけではなく、郊外や地方でも利用者が見込めます。

しかし、事業として利益を出すまでには時間が必要です。

気軽に使ってもらえるように、WEB会議にも使える個室や利用者間のコミュニケーションがとれるオープンスペース、1日単位での利用料金やお得な定額料金など利用しやすい環境を整えましょう。


空き家活用アイデア⑨:レンタルスタジオ・レンタルスペース


空き家をレンタルスタジオやレンタルスペースとして、貸し出す活用方法もあります。

会議やヨガ・ピラティスのレッスンスタジオ、複数の家族で集まってホームパーティの場としても利用できるでしょう。

レンタルスタジオ・レンタルスペースとして貸し出す方法は、大きな初期投資が不要な点も大きなメリットです。

特に必要な設備はなく、空き家の「空間と場所」が用意できればすぐに始められます。

また、利用者のニーズに合わせて対応することも可能です。

例えば、会議での利用が多ければ机や椅子を用意し、ママ会やホームパーティでの利用が多ければ食器や調理器具を揃えるなど、臨機応変に対応できます。


空き家を活用する際の注意点


空き家の活用を考える際には、以下の3つに注意しましょう。

  1. 空き家の期間はなるべく短くする
  2. 住宅修繕費用を考慮する
  3. ニーズを分析する

それぞれ詳しく解説していきます。


注意点①:空き家の期間はなるべく短くする

人が住まない空き家の期間が長くなると、建物の劣化や防犯面でのリスクなど、多くのデメリットが発生します。

また、倒壊の危険があると判断された場合には固定資産税の負担が重くなり、経済的な負担も高くなるため注意が必要です。

空き家に価値があるうちに、リフォームや解体を検討しましょう。


注意点②:住宅修繕費用を考慮する

空き家を貸す場合、大家として修繕義務が発生します。

空き家の設備が故障した際には、修繕もしくは交換の対応が必要です。費用は全て大家の負担となるため、毎月の利益から住宅修繕費用の積み立てをしておきましょう。


注意点③:ニーズを分析する

空き家を活用しようとする周辺地域の賃貸物件を調べ、どのようなニーズがあるか把握しておきましょう。

収益性の高くない活用法もあるため、事前に調査してから空き家の活用方法を検討してください。

個人でニーズ分析ができない場合には、不動産会社など専門家に相談するのもおすすめです。


空き家の活用は助成金を使うのがおすすめ

空き家を活用する際には、国や地方自治体の助成金制度を利用しましょう。住めるように修繕したり、バリアフリー化へとリフォームしたりするには、まとまった金額が必要です。

一定の条件はありますが、補助金制度を利用できれば、金銭的な負担も抑えられます。

【関連記事】空き家を有効活用するために必要な補助金と申請方法を解説


まとめ:空き家の活用アイデア


空き家を有効活用する4つの方法と、9つのアイデアを解説しました。空き家の活用方法は、国や地方自治体からの補助金制度を活用すると、初期費用を抑えて始められます。

また、空き家周辺の賃貸物件には、どのようなニーズがあるか事前の調査が大切です。

もし、空き家の活用法の選択を間違えてしまうと、時間・手間・コストの無駄が発生してしまいます。

「困った空き家」から「有効活用できる空き家」へと変えられるように、ニーズ調査には知識のある専門家に相談しましょう。

オンラインセミナーも随時開催しておりますので、スケジュールについては弊社ホームページ
セミナー情報」よりご確認ください。


【関連記事】戸建賃貸経営とは?メリット・デメリットや経営する際の注意点を紹介

この記事の監修者

西尾 陽平
西尾 陽平
役職
土地活用事業部 執行役員
保有資格
資産形成シニアコンサルタント、2級ファイナンシャル・プランニング技能士

大学卒業後同社へ入社し、地主さんの土地活用という資産形成や節税を実践で学び、現在は土地のない方へ、土地から紹介し不動産の資産形成の一助を行っている。実践の中で身に付いた視点で、分かりやすく皆様に不動産投資のあれこれをお伝えしています。