不動産投資の失敗率は高い?主な資産運用との比較や要因・成功させるコツも
昨今の物価高騰と賃金の停滞などにより、収入の増加や老後の生活資金確保を目的に不動産投資を検討する方は増えています。
しかし、「失敗率が高いのでは?」「投資額が大きい分、損失を出すのが怖い」と一歩踏み出せずにいる方も多いでしょう。
この記事では不動産投資の失敗率は高いのか、株式など他の投資方法と比較しながら解説します。
失敗率を上げる要因や、成功するために押さえたいコツもあわせて紹介するので、ぜひ参考にしてください。
目次
不動産投資の失敗率はどれくらい?
結論から言うと、不動産投資の失敗率は明確に示せません。
投資を行う目的によって、成功と失敗の考え方が異なるためです。
例えば、不動産投資を節税目的に行うのであれば、家賃収入は多くなくても減価償却で節税ができていれば成功です。
また、多額の家賃収入を短期的に得る目的で不動産投資を行い、半年間入居者が付かなければ失敗となるでしょう。
失敗か成功かを考える際は、まずご自身の中で「なぜ投資したいのか」「その結果、得たい成果は何か」を明らかにすることが大切です。
不動産投資の失敗率は他の資産運用よりも高い?
不動産投資の失敗率は他の資産運用よりも高いのか、リスクとリターンから見ていきましょう。
資産運用方法※ | |
ローリスク・ローリターン | 1.預貯金 2.債権投資 3.iDeCo |
ミドルリスク・ミドルリターン | 1.貯蓄型保険 2.外資預金 3.投資信託 4.株式投資 |
ハイリスク・ハイリターン | 1.不動産投資 2.金投資 3.FX |
※リスク・リターンは1.<2.<3.<4.
上記の表を見ると、不動産投資は「ハイリスク・ハイリターン」に分類されますが、金投資やFXよりは取り組みやすいことが分かります。
それぞれのメリット・デメリットなど詳細を知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
【関連記事】資産運用11種類のメリットやリスクを比較!初心者向けのコツも解説
不動産投資のよくある失敗例一覧
不動産投資でよくある失敗例は、以下の通りです。
- 投資計画が甘くキャッシュフローを得られなかった
- 空室がなかなか埋まらず家賃収入を確保できなかった
- 期待していた節税効果が得られなかった
- 不動産会社のセールストークを鵜呑みにしてしまった
- マンション投資詐欺に遭ってしまった
よくある失敗の原因は融資や運用の見通しが甘い、ご自身で情報を精査する機会が少ないなどが挙げられます。
巨額の負債を抱えたくない方は、次項の「不動産投資の失敗率を上げてしまう2大要因」もチェックしましょう。
なお、失敗例の詳細や成功しやすい人の特徴について知りたい方は、以下の記事もぜひ参考にしてください。
【関連記事】投資用マンションの一棟買いでよくある失敗5選!原因や成功するコツも解説
不動産投資の失敗率を上げてしまう2大要因
不動産投資の失敗率を上げてしまう要因は、以下の2つです。
- リスク予測が不十分で物件選定が甘い
- 自分で情報の収集と分析ができない
それぞれ詳しく見ていきましょう。
要因①:リスク予測が不十分で物件選定が甘い
不動産投資では多くのリスクを考慮しながら物件選定を行うことが大切ですが、この予測が不十分だと失敗率を上げてしまいます。
ここでは、不動産投資における具体的なリスクを5つ紹介します。
- 空室リスク
- 老朽化リスク
- 災害リスク
- 価格変動リスク
- 流動性リスク
なお、長年不動産投資を行うなかで、上記のようなリスクをすべて回避できる方法はありません。
まずは、不動産投資にどんなリスクがあるのかを知り、いざというときのために利益を貯蓄して備えることも必要になります。
空室リスク
空室は、不動産投資における最大のリスクです。
空室となれば家賃収入がなくなり、固定資産税などの維持費負担で赤字となります。
空室が長期間となれば、貯蓄での補填も限界を迎えて投資に失敗する可能性が高まります。
空室リスクを回避するには利回りや物件価格だけでなく、最寄り駅から近いなど入居者を募りやすい好立地を選ぶことが重要です。
また、空室時の入居者募集を迅速に行ってもらえるよう、信頼できる管理会社と契約することも空室リスクの回避に必要となってくるでしょう。
空室の原因やリスクを下げるアイデアについて知りたい方は、以下の記事もあわせてチェックしてみてください。
【関連記事】空室問題に悩まない!成功するための7つのアイデアとポイント解説
老朽化リスク
老朽化リスクとは建物の外壁や内装に経年劣化が発生し、補修や設備機器の交換に多額の費用がかかることです。
補修などに多額の費用がかかると利回りが低下し、不動産投資の失敗率が上がります。
また、国内では築年数が浅い物件に人気が集中するため、建物が老朽化すると家賃が下がるリスクもあります。
築浅物件が好まれるのは設備機器などが新しく、セキュリティも良い分、快適に過ごしやすいためです。
逆に言うと、老朽化が進んだ物件では外装や内装のリフォームを経ることで、新たな付加価値を生み出せます。
リフォームのタイミングや費用について知りたい方は、以下の記事もぜひ参考にしてください。
【関連記事】不動産投資でリフォームすべきタイミングとは?場所別の費用や注意点も解説
災害リスク
不動産投資では地震や風水害などに遭う、災害リスクもあります。
日本国内では各地で多くの災害が起きており、リスクがゼロの場所はありません。
災害に遭うことで建物の損傷はもちろんのこと、入居者の退去により家賃収入もなくなります。
災害リスクを低減するには、不動産が所在する立地にどんなリスクがあるのか、自治体が発表するハザードマップなどで確認することが大切です。
発生しうる災害に対して保険の加入や建物自体に対策を施すなど、事前準備も進めていきましょう。
なお、災害リスクに備える保険の1つとして、地震保険が挙げられます。
地震保険のメリットや注意点について知りたい方は、以下の記事もあわせてチェックしてみてください。
【関連記事】不動産投資に地震保険が必要な理由とは?加入状況やメリット・注意点も解説
価格変動リスク
価格変動リスクとは、不動産価格が変動して損失を被る可能性があることです。
例えば、5,000万円で購入した物件が10年後に売却したら4,000万円だったとき、1,000万円の価格変動リスクがあり実質的な損失となります。
価格変動リスクが起きる主な要因は、以下の3つです。
- 物件の築年数経過による建物価値の減少
- 地価の下落
- 人口減少による不動産需要の低下 など
価格変動による損失が大きければ、家賃収入が黒字でも売却で損失を計上すると、トータルの収支は赤字に陥るおそれがあります。
不動産投資の失敗率を下げたいときは、人口が増えているエリアなど不動産価格が落ちにくい場所を選びましょう。
なお、弊社ゴールドトラストでは、リニア開通により市場規模が拡大しつつある東海地方の投資支援に精通しています。
プロの支援を受けながら不動産投資を成功させたい方は、「賃貸マンションアパート(一棟買い):トチプラス」をぜひ一度ご覧ください。
流動性リスク
流動性リスクとは、売りたいときに売れやすいかを表すものです。
不動産投資は一般的に流動性が低い投資と言われており、現金化したくても時間がかかりやすい傾向にあります。
つまり、不動産投資の収支が赤字に陥り、やむなく売却したくてもできないことで、売れない時期の固定資産税やローン返済などの支払いが積み重なるおそれがあります。
流動性リスクを回避するには、不動産の現金化がしやすい好立地や人気エリアの物件を購入することがおすすめです。
また、不動産投資ローンを組むときは自己資金を極力多くし、返済の負担を減らすことで、売り急ぐ事態に陥るリスクも少なくなるでしょう。
要因②:自分で情報の収集と分析ができない
自分で情報の収集と分析ができない方も、不動産投資の失敗率を上げてしまいます。
具体的な特徴は、以下の3つです。
- 営業マンの話を鵜呑みにしてしまう
- 計画性がない
- 危機感が足りない
それぞれ詳しく見ていきましょう。
営業マンの話を鵜呑みにしてしまう
自ら調査を行わずに、営業マンの話を鵜呑みにして不動産投資を進めると、失敗する可能性が高まります。
営業マンは売りたい不動産を買ってもらうために、聞こえの良い言葉を並び立てるケースも少なくないためです。
もちろん誠実な営業マンも多くいますが、相応の事前知識がなければ判断できません。
営業マンと話をする際は、あらかじめご自身で不動産投資について学びつつ、会話の信ぴょう性を疑いながら慎重に進めましょう。
計画性がない
不動産投資に計画性がないと、失敗率は非常に高まります。
不動産投資は多額の資金が必要であり、闇雲に行うこととキャッシュフローが回らなくなる可能性があるためです。
一口に不動産投資と言っても、アパートやマンションなど投資対象は多様です。
また、投資の目的や方向性を定め、資金捻出方法や収益性などをあらかじめ調査することが必要となります。
不動産投資を始める際は地域の特性や需要などを見極め、目的に合致するエリアであるか、目標を達成できる対象物件があるのかを確認しましょう。
危機感が足りない
不動産投資を行う心構えとして危機感が足りないと、失敗率は高まります。
不動産投資には常にリスクが付きまとい、危機感がなければ状況が悪くなりかけているときに見過ごしてしまうためです。
不動産投資に取り組む際は起こりうるリスクを把握し、実際に起きた場合スムーズに対応できるよう準備しておくことが大切です。
収支で黒字が出ているときでも将来的なリスクに備えて、利益分をストックしておくようにしましょう。
不動産投資の失敗率を下げて自分なりの成功へ導くコツ
不動産投資を成功に導くコツは、主に以下の5つです。
- 情報収集を徹底する
- 無理のない返済計画を立てる
- 信頼できる不動産管理会社を見つける
- 不動産投資について学び続ける
- 他の資産運用と組み合わせる
それぞれ詳しく見ていきましょう。
なお、弊社ゴールドトラストでは、不動産投資による資産形成のサポートを行っています。
プロのサポートを受けて不動産投資を成功させたい方は、「賃貸マンションアパート(一棟買い):トチプラス」をぜひ一度ご覧ください。
コツ①:情報収集を徹底する
不動産投資を行う前に情報収集を徹底することで、成功する可能性が高まります。
特に、以下のような市場調査は欠かせません。
- 地域経済の状況
- 人口動態
- 不動産価格の相場
- 家賃相場
- 当該地域における間取りや広さのトレンド など
例えば、賃貸の需要がない地域に不動産投資を行っても、家賃収入はなかなか得られず、失敗率が上がります。
また、周辺の需要に合致した広さや間取りでなければ、売却時に大きな損失を出すでしょう。
このように、日頃からの情報収集の積み重ねを行うことで、収益を安定的に上げやすい物件を選択できるようになります。
コツ②:無理のない返済計画を立てる
不動産投資ローンを利用する場合は、無理のない返済計画を立てることが大切です。
返済負担が多くなると、以下のような失敗を招きかねません。
- 住宅ローンを多く組み過ぎて、利益がほとんど出ていない
- 空室となり赤字額が大きく、貯蓄で賄い切れない事態に陥ってしまう
不動産投資ローンを借りる際は、想定される家賃収入に対して必要経費を差し引いたうえで、利益を確保できるような金額設定が必要です。
特に、不動産投資ローンは金利が高く返済額が多くなりがちなため、自己資金をなるべく多く投入して無理のない返済計画を立てましょう。
コツ③:信頼できる不動産管理会社を見つける
信頼できる不動産管理会社を見つけることも、不動産投資を成功させるうえで重要になります。
不動産管理会社とスムーズに連携できれば、空室リスクを回避しやすくなるためです。
賃貸物件で退去者が出ることは必ずあり、新たな入居者が決まるまでには一定の空室期間が存在します。
この空室期間を左右する要素の1つが、不動産管理会社の手腕です。
入居者募集を早急に開始し、集客力や接客力なども十分にあれば、空室期間は最小限に抑えられます。
管理物件数が多ければ、入居者への対応が迅速で業務内容に不足がなく、長く付き合っていきやすい不動産管理会社といえます。
不動産管理会社を選ぶ際はコスト重視ではなく、業務の迅速さや正確さを比較して検討しましょう。
コツ④:不動産投資について学び続ける
不動産投資について学び続けることも、失敗率を下げるうえで大切です。
不動産市場は常に流動的であり、最新の相場やトレンドなどの情報を吸収し続ける必要があります。
特に、以下は基礎知識として身に付けておきたい内容です。
- 物件の見極め方
- 融資の受け方
- 賃貸経営における節税対策
- 売却でかかる税金 など
不動産投資を始めたあとも継続的に新たな情報を取り込むことで、ご自身の中にある知識をブラッシュアップでき、より成功しやすくなるでしょう。
なお、弊社ゴールドトラストでは、不動産投資に関する有益な情報を交換できる場として「100億円資産形成倶楽部」を運営しております。
資産運用をテーマにしたセミナーも定期的に開催しているので、学びを深めたい方は「セミナー情報ページ」もぜひご覧ください。
資産運用セミナーで学べる内容や参加するメリットについて知りたい方は、以下の記事もあわせてチェックしましょう。
【関連記事】【将来に備えて】資産運用セミナーに参加するメリットとは?注意点も解説
コツ⑤:他の資産運用と組み合わせる
投資対象を一本化すると失敗したときのリスクが大きくなるため、他の資産運用を組み合わせることも大切です。
分散投資をすれば、万が一不動産投資に失敗してもリカバリーしやすくなります。
例えば、不動産投資を続けつつ、発生した利益を株式やiDeCoに回すといった方法も有効です。
このように分散投資を行えば、仮に不動産価格が暴落しても他の資産運用に回した資金は守られ、損失を最小限にできます。
分散投資の種類やメリットについて詳しく知りたい方は、以下の記事もぜひ参考にしてください。
【関連記事】【初心者向け】分散投資の種類とは?組み合わせるメリットや注意点も解説
まとめ:不動産投資の失敗率を下げるには相応の努力が必要
不動産投資の失敗率を下げるには投資に関する勉強を続け、物件などの情報収集を丁寧に行うことが重要です。
準備を怠り闇雲に不動産投資を行うと失敗率は格段に上がり、大きな損失へつながります。
不動産投資の成功率を高めたい場合は、各リスクへの対処や融資の受け方など慎重に検討してみてください。
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