土地売却を依頼する不動産会社の選び方!失敗しないための留意点も解説
土地を売却する場合、不動産会社によって価格が上下する可能性があります。
大きな金額が関わる不動産売却は、なるべく良い条件で慎重に行いたいものです。
しかし、「良い条件で売却できる不動産会社はどこなのか」「やはり大手のほうがメリットも大きいのか」など不動産会社選びで迷う方も多いのではないでしょうか。
この記事では、土地売却を依頼する不動産会社の選び方を解説します。
企業規模別のメリット・デメリットや依頼する際の留意点もあわせて紹介するので、ぜひ参考にしてください。
目次
土地売却を依頼できる不動産会社の種類
土地売却を依頼できる不動産会社は、以下の3つです。
- 大手の不動産会社
- 中小規模の不動産会社
- 地域密着型の不動産会社
なお、土地を利用した資産形成のノウハウを知りたい方は、弊社ゴールドトラストの100億円資産形成倶楽部のページもご覧ください。
大手の不動産会社
大手不動産会社に土地売却を依頼するメリット・デメリットは、下表の通りです。
メリット | デメリット | ||
・宣伝力が高い ・ブランド力がある ・経験や実績が豊富で、サービスも充実している |
・エリア担当者の知見に差がある ・多くの顧客がいるため、1人のお客様に対して長い時間関われない可能性がある |
それぞれ詳しく見ていきましょう。
メリット
大手不動産会社の大きなメリットは、宣伝力が高いことです。
宣伝力は情報や顧客を集めるうえで非常に重要なファクターであり、限られた地域のみならず広い範囲で顧客へアプローチできます。
その分、顧客の母数も大きくなり、土地売却時も買い手がつきやすくなります。
また、「知らないより知っている会社」を選ぶ方が多いため、土地売却時も大手不動産会社の認知度は有利に働きます。
さらに、中小企業に比べると不動産売買の取扱件数が多く、経験や実績が豊富という点も魅力です。
サービスも充実しているため、アフターフォローまでしっかり受けたい方におすすめの不動産会社といえます。
デメリット
大手不動産会社のデメリットは、営業担当者の知見や知識に差がある点です。
支店を多く持ち店舗間の異動がある分、タイミングによってはエリアや近隣地域の知見が少ない可能性があります。
とはいえ、大手不動産会社が保有する情報量は多いため、知見が少なくても情報量でカバーできることがほとんどです。
もう1つのデメリットとして挙げられるのが、顧客数が多い分、1案件に対して割ける時間が少ない点です。
慎重に情報収集し、営業担当者とゆっくり関係性を築きながら情報収集したい方は、あまり向かないといえるでしょう。
中小規模の不動産会社
中小規模の不動産会社に土地売却を依頼するメリット・デメリットは、下表の通りです。
メリット | デメリット | ||
・地元との繋がりが強い ・地域の情報に特化している ・営業担当者に土地勘がある |
・知名度が低い ・宣伝力が限られる |
それぞれ詳しく見ていきましょう。
メリット
中小規模の不動産会社に土地売却を依頼するメリットは、地元との繋がりが強い点です。
地元との繋がりがあると、地元の権力者や資産家とのコネクションがあったり、商店街やお店の経営者から不動産を探してほしいと依頼されていたりする可能性があります。
そのため、土地を売却しても大手不動産会社よりも早めに買い手が決まることもあるでしょう。
また、地元の情報に特化しているのも大きな魅力の1つです。
地元に根付いた中小不動産会社は、その地域の特色や住環境の良し悪しなどに詳しい傾向にあります。
営業担当者の異動も特定のエリア内に留まることが多いため、地元に詳しい営業担当者に出会う確率も高くなるでしょう。
デメリット
中小規模の不動産会社に土地売却を依頼するデメリットは、知名度や宣伝力が低い点にあります。
全国的なネットワークが少ない分、特定のエリア外における知名度が低く、土地購入を検討する見込み顧客の母数が少なくなりがちです。
売却する土地の場所や条件によって、大手・中小規模どちらの不動産会社がマッチしているか、慎重に見極めましょう。
地域密着型の不動産会社
地域密着型の不動産会社に土地売却を依頼するメリット・デメリットは、下表の通りです。
メリット | デメリット | ||
・地元との繋がりが強い ・地元の企業とのコネクションがある ・顧客1人に長時間の接客ができる |
・知名度が低い ・情報量が少ない |
なお、地方で不動産投資するメリットについて振り返りたい方は、こちらの記事もご覧ください。
【関連記事】地方で不動産投資を行うメリットとは?失敗しないコツやおすすめの県も解説
メリット
地域密着型の不動産会社に土地売却を依頼する大きなメリットは、中小規模の不動産会社よりもさらに地元との繋がりが強い点です。
地域住民からも愛されている分、情報も集まりやすく、売主・買主の目星もつきやすくなります。
古くから付き合いがある地元企業とのコネクションが、土地売却時に好影響を与えるケースもあります。
また、全国や広い地域での顧客獲得を目指していないため、顧客の母数も多くなく、1人ひとりに対して多くの時間を割くことが可能です。
長く付き合っていけるような信頼できるところに土地売却を依頼したい場合は、地域密着型の不動産会社を探してみるのも良いでしょう。
デメリット
地域密着型の不動産会社に土地売却を依頼するデメリットの1つが、知名度が低い点です。
中小規模の不動産会社と同様に、なかなか買い手がつかないケースも少なくありません。
また、保有する情報量が他の不動産会社に比べて少ないことも、デメリットとして挙げられます。
ただし、営業範囲内のエリアにおける地域環境や魅力といった情報の深度は随一です。
土地売却の依頼先を検討する際は、1回は話を聞いてみると有益な情報を得られるでしょう。
土地売却を依頼する不動産会社の選び方
それでは実際に土地売却を依頼する不動産会社の選び方のポイントを5つ紹介します。
- 売却に強みを持っている
- エリアの特徴を踏まえた売却提案をしてくれる
- 営業担当者の対応が良い
- インターネット広告を活用している
- 購買意欲が高い見込み顧客を抱えている
それぞれのポイントを意識しながら、どの不動産会社が合いそうか実際に問い合わせてみるのも良いでしょう。
選び方①:売却に強みを持っている
不動産会社を選ぶ際は、売却に強みを持っているかどうかを見極めることが大切です。
そもそも、不動産会社は賃貸仲介に特化している会社と、不動産売買に特化している会社があります。
売却実績は不動産会社の公式サイトに書かれているケースも多いため、まずはインターネットで情報収集をしましょう。
また、良い条件で土地を売却できるかは、不動産売買における経験の多さや長さも目安になります。
不動産会社としてどれだけ長く営業しているか、免許番号の更新回数などを確認するのも良いでしょう。
選び方②:エリアの特徴を踏まえた売却提案をしてくれる
2つ目の選定ポイントは、エリアの特徴を踏まえた売却提案をしてくれるかどうかです。
地域のニーズを把握し、査定額の根拠を示してくれる不動産会社は信用に値するでしょう。
また、時には売却ではなく駐車場など土地活用したほうが良いなど、顧客にとってプラスになるような提案をしてくれたり、理想的な形を一緒に考えてくれたりするところもあります。
そのような不動産会社に巡り合えるよう、下調べをきちんと行い、不動産会社の選定をしましょう。
地方での土地活用方法が知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
【関連記事】岐阜のおすすめ土地活用方法7選!名古屋市の特徴も解説
選び方③:営業担当者の対応が良い
営業担当者の対応も、不動産会社の選定で注目したいポイントの1つです。
必ずしも、「大手だから対応が良い」とは限りません。
中小規模や地域密着型の不動産会社で経験を重ねた営業担当者のほうが、実績も多く親身になってくれる可能性もあります。
例えば、以下のような特徴を持つ営業担当者であれば、信頼関係を築きやすいでしょう。
- レスポンスが早い
- 不明点をうやむやにせず、正直に話せる
- 専門性の高い知識が豊富である
- 根拠のある説明ができる
- 記憶力が良い
土地のような高額の取引は、最後の決め手が営業担当者になることもあります。
土地売却は売却完了までに長い期間を有する可能性が高い分、上記のような特徴を兼ね備えた営業担当者とタッグを組めれば、ストレスも少なく円滑に契約まで進められるでしょう。
選び方④:インターネット広告を活用している
4つ目の選定ポイントは、インターネット広告の活用有無にあります。
土地の情報を収集する際、インターネットを活用する顧客も多いためです。
広告の載せ方も重要で、下記のような内容が組み込まれているかを確認しましょう。
- 価格
- 用途地域
- 地目
- 坪数
- ㎡数
- 近くの商業施設
顧客の求める情報が記載されている広告の出稿元は、土地売却のノウハウを保有している不動産会社と見て良いでしょう。
選び方⑤:購買意欲が高い見込み顧客を抱えている
購買意欲が高い見込み顧客を抱えているかどうかは、買い手が付くまでのスピードに大きく影響します。
土地を購入したい顧客の中には、購入意欲はあるものの、なかなかお目当ての土地に巡り合えない顧客もいます。
逆に言うと、条件が合致すれば、売却後すぐに購入者が決定するケースもあります。
買い手が付くまでの期間をなるべく短くしたい場合は、顧客の母数が多い大手不動産会社を選ぶと良いでしょう。
不動産会社へ土地売却を依頼する際の留意点
最後に、不動産会社へ土地売却を依頼する際の留意点を3つ紹介します。
- 買取と仲介の違いを理解する
- 直近の行政処分情報を確認する
- 媒介契約では一般媒介を選択する
土地売却において、知識がまったくない状態で不動産会社へ相談するのは危険です。
悪徳業者に引っかかってしまった場合、大きな損害を被ることになります。
仲介手数料など不動産売買にかかる手数料に関して知見を深めたい方は、こちらの記事を参考にしてください。
【関連記事】不動産売買にかかる仲介手数料の基礎知識!相場の早見表や計算方法も解説
留意点①:買取と仲介の違いを理解する
1つ目の留意点は、買取と仲介の違いを理解することです。
買取は不動産会社が買い手となりますが、仲介は不動産会社が間に入り、顧客の中から買主を探すという売却方法です。
メリット | デメリット | |
買取 | ・すぐに現金化できる ・契約成立までの期間が短い |
成約価格が安くなる |
仲介 | 市場価格で売れる | 契約成立まで時間がかかる |
買取は売買のネックである買い手がすぐに見つかるため、「売れるかどうか心配」というストレスも軽減されるでしょう。
ただし、仲介で売買成立した時よりも価格が6〜8割程度になる点がデメリットです。
対して、仲介は買取よりも高い金額で売却できますが、一般の顧客の中から買主を探すため、成立までに時間がかかります。
買取と仲介の違いを理解し、売却完了までのスピードを取るか金額を取るかを慎重に検討しましょう。
留意点②:直近の行政処分情報を確認する
2つ目の留意点は、直近の行政処分情報を確認することです。
土地売却を依頼しようとしていた不動産会社が無免許、あるいは行政処分を受けているという可能性もあります。
不動産会社の行政処分情報は、不動産会社が免許を更新した行政庁で名簿を確認できます。
過去に行政処分を受けている不動産会社でも改善されている場合もあるため、必ず直近の名簿をチェックしましょう。
留意点③:媒介契約では一般媒介を選択する
不動産会社を決めた後、土地の売却を仲介でする場合、媒介契約というものを結びます。
媒介契約には3つの種類があり、それぞれの特徴は下表の通りです。
媒介契約には3つの種類があり、それぞれの特徴は下表の通りです。
種類 | 取引相手 | メリット | デメリット |
専任媒介契約 | ・契約を結んだ不動産会社1社 ・不動産会社を介さず自分で見つけた買主 |
・不動産会社1社とのやりとりなので、希望条件の変更などの手続きが簡単に済む ・自分で買主を見つけられる |
・不動産会社1社のみのため、取引相手が絞られ、決まらない可能性がある。 ・不動産会社を選ぶ段階で精査が必要になる |
専属専任媒介契約 | ・契約を結んだ不動産会社1社 | ・契約した不動産会社から手厚いサポートを受けられる ・販売状況を把握しやすい |
|
一般媒介契約 | ・複数の不動産会社 ・不動産会社を介さず自分で見つけた買主 |
・複数の不動産会社に依頼できるため、取引相手が見つかりやすい ・複数の不動産会社からの知見を得られる |
・販売状況が把握しにくい場合がある ・希望条件の変更などがある場合、手続きが困難になる |
専任媒介契約と専属専任媒介契約では、少なからず取引相手の制約があります。
取引相手の母数が絞られ、土地の売却先がなかなか決まらないケースも少なくありません。
一方で、一般媒介契約では比較的自由に取引相手を選べ、買主が見つかりやすい傾向があります。
デメリットとして複数の不動産会社に依頼しているため、販売状況が把握しにくくなったりしますが、営業担当者と密に連絡を取りながら進めていくようにすれば問題ありません。
メリットとデメリットを把握して、どの媒介契約がご自身に合っているかを検討しましょう。
まとめ:土地売却の成功は不動産会社の選び方にかかっている
土地売却を成功させるためには、不動産会社を慎重に選ぶ必要があります。
タイプ別の強みや営業担当者の人柄など、下調べをしっかりと行い、後悔のない不動産会社選びをしましょう。
しかし、土地売却の利益は一時的なものであり、売却後は追加の収益は見込めません。
対して、賃貸経営の場合は継続的な収益も望めるうえ、いざとなったら売却も可能です。
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