アパート・マンション経営の今後は?これから始めるなら知っておきたい情報をご紹介
アパート・マンション経営をはじめようと検討しているけれど、「正直、今後伸びていく市場なのかよくわからないので市場全体に対して漠然とした疑問がある」や、「少子高齢化の影響が気になってアパートやマンションを安定して運用できるか不安になっている」という声は、多くの場所で見聞きします。
実際に不動産投資を始めるとして、都心部と地方ならどちらの方が良いのか、なかなか決まらないという方もいらっしゃるかと思います。今回は、アパート・マンション経営を始めようと思われている方に向けて、今後アパート・マンション経営はどのようなことになるのか、経営の現状や注目しておくべき社会問題についてわかりやすく解説していきます。
目次
アパート・マンション経営の現状
まずは、アパート・マンション経営について現状の市場の状態から把握していきましょう。
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家賃の低下が加速化
現状、多くの不動産投資家は、入居者を集客するため家賃を下げています。その結果、家賃収入が減少傾向にあります。そのため、基本的には家賃を下げなければ空室リスクが高くなる状況だと理解しておきましょう。
建築数は増加傾向
現在、税制の改正と低金利の長期化の影響を受けて、アパートの建築数は増加傾向にあります。まず、相続税法の改正によって相続税の基礎控除額が下がったため、節税効果が高くなり、不動産投資を始める方が多くなりました。
また、低金利が長期化したことでローンサービスが利用しやすくなったため、建築数が増える要因となっています。
家賃収入を得ている人も多い
建築数は増加傾向にあるため、貸家は増えていますが、それでも安定的に家賃収入を得ている人は多いです。良い方向に考えれば、家賃が下がっていても安定収入が得られるからこそ、貸家が増えていると考えられます。
今後のアパート・マンション経営を左右する3つの社会問題とは
今後、アパート・マンション経営をしていく場合、人口・空き家・貸家の観点から社会問題を知っておく必要があります。次に、安定的な不動産投資に影響を与える可能性が高い3つの社会問題をご説明します。
問題1:人口の減少
総務省統計局の人口統計を見ると、日本の総人口は減少の一途をたどっています。そのため、人口の減少により、アパート・マンションへの入居者が減少してしまうと考えられます。
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問題2:空き家の増加
総務省統計局が発表している平成25年度の「住宅・土地統計調査結果」によると、空き家率は年々増加傾向にあることがわかります。また、2040年には空き家率は40%を超えるといわれています。
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つまり、このデータから入居者が見つからないという社会問題の発生がうかがえます。ただし、将来的には、核家族の加速化によって賃貸の需要は増えると予想されているため、決して悲観的になる必要はないでしょう。
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問題3:賃貸の増加
人口が減少する一方で、賃貸は増えています。その理由は、1世帯あたりの人数が減少し、単独世帯が増加すると推測されているからです。単独世帯の多くは、賃貸マンションやアパートを利用するため、賃貸が増加傾向にあります。そして、貸家の増加傾向は、空き家の増加という社会問題につながっていきます。
アパート・マンション経営の今後の展望
今後、単身世帯の増加によって、賃貸の需要も上がっていくでしょう。その結果、古いアパートが取り壊され、新しいアパートが建てられていくため、現在アパート経営をしている方は注意が必要です。
ただやみくもにアパートやマンションを建設するのではなく入居者のニーズに合わせた運用が今後のカギとなるでしょう。
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アパート・マンション経営をするなら都市部と地方どっちが良い?
アパート・マンション経営をする場合、都市部と地方でどちらにするか迷われる方は多いです。それぞれメリットがあるため、その違いについてご説明します。
アパート・マンション経営を都市部でするメリット
まずは、アパート・マンション経営を都市部でする場合のメリットについて、人口と流動性の観点からご説明します。
メリット1:人口が多い
都心である東京は、もっとも人口が集中しているため、入居者が集まりやすいです。「東京都の人口(推計)」の概要(令和3年1月1日現在)によると、人口増加の多い区市町村(対前月比)のほとんどに東京のエリアが並んでいます。
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この増加傾向は、今後も続くと推測されており、このような高水準な状況から都心部は集客がしやすいというメリットがあります。
メリット2:流動性が高い
都心部は、不動産投資をしている人が多いため、今のアパートを売り払っても購入希望者が現れやすいです。地方と比べて流動性が高いため、売却価格を大きく下げなくても売却できるメリットがあります。
アパート・マンション経営を地方でするメリット
地方でアパート・マンション経営をする場合、都心部とどのような違いがあるのでしょうか。地方で不動産投資をするメリットをご説明します。
メリット1:競合が少ない
都心は、人口が多いため入居者を見つけやすいですが、それだけ競合が多くなります。一方で地方は都心部と比べて人口が少ないため、それに比例して競合相手が少ないというメリットがあります。
競合物件がない場合、入居者がいれば、意外と簡単に賃貸契約が決まるため、これは地方ならではの魅力といえるでしょう。
メリット2:物件が安い
不動産投資を始めるには、賃貸物件を買う必要があります。その際、地方では空室となっているアパートが多く、都心部よりも安い値段で購入できる可能性があります。特に、不動産投資経験が少なく、投資リスクを下げたいという方は、地方の安い物件のチェックから始めてみても良いでしょう。
都心部と地方のメリット・デメリットを理解して選択すべき
アパート・マンション経営をする場合、都心部と地方のどちらで始めるのか、非常に迷われるポイントだと思います。不動産投資において、都心部が良くて、地方がだめということはありません。
どちらが良いかについては、アパート・マンション経営のスタイルや資金力などによって変わってきます。それぞれにメリット・デメリットがあるため、納得したうえで選択していきましょう。
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まとめ
アパート・マンション経営をはじめようと検討している方に向けて、賃貸物件の現状や注目しておくべき今後の社会問題について解説しました。人口減少や空き家率の上昇などの情報を見ると、「今からアパート・マンション経営を始めても遅いのでは…」や「投資を始めても失敗するリスクの方が高いのでは…」と思ってしまうでしょう。
しかし、実際は税制の改正や一人世帯の増加によって賃貸物件の建築数は増加傾向にあります。つまり、それだけ不動産投資を始める人が多く、安定収入を得られやすい状況があるということです。
最初は、都心部か、地方で始められるかで迷われるかと思いますが、これについては今後のアパート・マンション経営の仕方によって変わってくるため慎重に決めていきましょう。
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