3,000万を1億に増やす方法とは?目標の利回りや投資・節税のコツも解説
3,000万円近くの資産を保有している方の中には、「ここからさらに増やしたい」と考えている方もいるでしょう。
上手に資産運用すれば、3,000万円を1億円に増やすことも夢ではありません。
しかし、長期的な計画もなしに運用すると、せっかく作り上げた資産が減ってしまう可能性もあります。
この記事では、3,000万円を1億円に増やす方法について解説します。
目標の利回りやおすすめの投資はもちろん、節税戦略やコツについてもあわせて紹介するので、ぜひ参考にしてください。
目次
資産が3,000万円~1億円以上ある人の割合
まずは資産が3,000万円〜1億円以上ある人について、以下を2つを紹介します。
- 全体の割合
- 世帯構造別の割合
貯蓄だけではなく、所得が30億円を超える富裕層の方は、資産形成や節税対策も大切です。
所得30億円以上向けの資産形成術について知見を深めたい方は、下記の記事をご覧ください。
【関連記事】所得30億円超の富裕層における現状|さらなる資産形成術や節税対策も解説
全体の割合
野村総合研究所が発表した2023年の日本における純金融資産保有額のデータは、下表の通りです。
種類 | 世帯の純金融資産保有額 | 世帯数 | 割合 | 資産規模 |
超富裕層 | 5億円以上 | 11.8万 | 0.2% | 135兆円 |
富裕層 | 1億円以上〜5億円未満 | 153.5万 | 2.8% | 334兆円 |
準富裕層 | 5,000万円以上〜1億円未満 | 403.9万 | 7.3% | 333兆円 |
アッパーマス層 | 3,000万円以上〜5,000万円未満 | 576.5万 | 10.3% | 282兆円 |
マス層 | 3,000万円未満 | 4,424.7万 | 79.4% | 711兆円 |
3,000万円未満が全体の8割を占めているのに対し、3,000万円以上1億円未満は17.6%、1億円以上は3%です。
3,000万円未満と3,000万円以上では大きな差がありますが、3,000万円以上から1億円以上は前者よりも差が小さくなっています。
このことから、3,000万円貯めることをクリアすれば、3,000万円から1億円に増やすことはある程度容易であるといえるでしょう。
何か新しいことを始めるとき、0から1を作るよりも、1から10、10から100の方が簡単に感じます。
まずは目標を設定し、資産運用や貯金のコツをつかみましょう。
引用元:野村総合研究所|野村総合研究所、日本の富裕層・超富裕層は合計約165万世帯、その純金融資産の総額は約469兆円と推計
世帯構造別の割合
J-FLEC(金融経済教育推進機構)の調査によると、3,000万円以上の貯蓄がある人の世帯構造別割合は下表の通りです。
年代 | 総世帯(%) | 2人以上世帯(%) | 単身世帯(%) |
20代 | 0.8 | 2.3 | 0.0 |
30代 | 4.0 | 2.8 | 4.6 |
40代 | 9.6 | 6.5 | 13.0 |
50代 | 16.0 | 10.7 | 18.7 |
60代 | 24.6 | 20.0 | 23.2 |
70代 | 23.4 | 19.0 | 21.8 |
20代〜30代では総世帯で、3,000万円以上貯蓄がある人は比較的少なくなっています。
40代を超えてから徐々に増え、60代では約2割の人が3,000万円以上の貯蓄を保有しているのが現状です。
特に50代以降で貯蓄3,000万円の方が増え始めるのは、早期退職や定年により退職金を受け取ったなどの背景が考えられます。
そのタイミングで資産運用を始めるのも、1つの手です。
なお、弊社ゴールドトラストでは、資産運用に関するセミナーを定期的に開催しています。
資産運用や不動産投資について知見を深めたい方は「セミナー情報一覧」を、ぜひ一度ご覧ください。
引用元:J-FLEC(金融経済教育推進機構)|2024年家計の金融行動に関する世論調査
資産が3,000万円以上あればリタイアできる?
資産が3,000万円以上あれば、リタイア自体は可能です。
しかし、定期的な収入がなく貯蓄のみで生活する場合には、現役時代のような生活ができない可能性もあります。
生活水準を下げ、節約しながらの生活になるでしょう。
また、病気や災害などによる大きな出費を想定すると、3,000万円の資産だけでは対応しきれないこともあります。
そのため、貯蓄が3,000万円以上あるからといって老後も安心とは言えないのが現実です。
現役時代から生活水準を下げたくなければ、いざというときに備え、資産を増やし余剰資金を作っておくことが大切です。
資産運用が軌道に乗れば、定期的な収入を得られる可能性もあります。
まずはご自身の収支を見直し、資産運用の準備をしましょう。
セミリタイアや早期リタイアのシミュレーションをしたい方は、下記の記事もぜひご覧ください。
【関連記事】貯金が3000万を超えたらセミリタイアできる?成功のコツや注意点も解説
3,000万を1億に増やす利回りシミュレーション
3,000万円を1億円に増やす方法を、下記2つのシミュレーションを元に紹介します。
- 一括投資する場合
- 積立投資も活用する場合
それぞれ詳しく見ていきましょう。
シミュレーション①:一括投資する場合
下表は、3,000万円を一括で投資に回した場合の利回り別シミュレーションです。
利回り | 1年後 | 5年後 | 10年後 | 20年後 |
1% | 3,030万円 | 3,153万円 | 3,314万円 | 3,661万円 |
3% | 3,090万円 | 3,478万円 | 4,032万円 | 5,418万円 |
5% | 3,150万円 | 3,829万円 | 4,887万円 | 7,960万円 |
8% | 3,240万円 | 4,408万円 | 6,477万円 | 1億3,983万円 |
10% | 3,300万円 | 4,832万円 | 7,781万円 | 2億182万円 |
元本は変わらなくても、利回りと年数により最終的な運用益が大きく異なります。
例えば、定年退職後の65歳から利回り1%の投資を始めると、75歳には3,314万円になります。
314万円増えていますが、1億円にはほど遠い金額です。
1億円を達成するには、利回り1〜5%で20年以上投資をするか、利回り8%以上で15年程度投資するかのどちらかです。
何歳までに1億円まで増やしたいかによって、目標とする利回りが変わります。
どのような目的で投資をするのか、家族やご自身のライフプランとあわせて検討しましょう。
なお、3,000万円の具体的な運用方法について知りたい方は、下記の記事をご覧ください。
【関連記事】【貯金3000万円の方向け】おすすめの投資方法5選!成功するコツも解説
シミュレーション②:積立投資も活用する場合
3,000万円の半分である1,500万円を初期投資に使い、積立投資する場合のシミュレーションは下表の通りです。
なお、毎月の積立額は3万円とします。
利回り | 1年後 | 5年後 | 10年後 | 20年後 |
1% | 1,551万円 | 1,761万円 | 2,035万円 | 2,626万円 |
3% | 1,581万円 | 1,932万円 | 2,434万円 | 3,689万円 |
5% | 1,611万円 | 2,117万円 | 2,906万円 | 5,197万円 |
8% | 1,657万円 | 2,422万円 | 3,778万円 | 8,698万円 |
10% | 1,687万円 | 2,645万円 | 4,490万円 | 1億2,246万円 |
貯蓄の一部のみを投資に回すと、初期投資が少ないため一括投資よりも年数がかかります。
しかし、投資は分散投資が基本となるため、一部を積立投資に回し、安定を狙うのも1つの手でしょう。
50歳でリタイアし、初期投資1,500万円、毎月3万円の積み立てでも利回りが10%あれば70歳には1億円以上まで増やせるのです。
投資するうえで利回りは非常に大切です。
分散投資を心がけ、ご自身のライフプランに合った投資方法を見つけましょう。
3,000万を1億に増やす際におすすめの投資方法
3,000万円を1億円に増やす際におすすめの投資方法は、下表の5つです。
投資方法 | 期待利回り | リスク | リターン |
不動産投資 | 3~6% | 空き室や地価下落 | 家賃収入、売却益 |
株式投資 | 5~15% | 倒産や価格変動 | 配当金、売却益 |
債券 | 1~5% | 低利率、インフレに弱い | 利子 |
投資信託 | 4~7% | 手数料、元本割れ | 配当金、利子 |
新NISA | 4~10% | 元本割れ | 配当金、利子 |
それぞれ詳しく見ていきましょう。
方法①:不動産投資
不動産投資でも重要になるのが、利回りです。
年間でどれだけの家賃収入を得られるかが、利回りに大きく関係します。
今後地価が上がるなど、流れが読める方は3,000万円を元手に不動産を購入し、タイミングを見て売却すれば1億円に増やすことも可能です。
なお、弊社ゴールドトラストでは、「賃貸マンションアパート(一棟買い):トチプラス」や「分譲型マンション・アパート投資(一棟買い):エステシア」を提供しています。
どちらも弊社が培ったノウハウを活かしながらプロがサポートしますので、ぜひ一度ご覧ください。
また、不動産の利回りについて平均値や最低ラインなどの具体的な数字が知りたい方は、下記の記事もあわせてチェックしましょう。
【関連記事】不動産投資の利回りとは?平均や理想の数値・最低ラインを解説|計算方法も
方法②:株式投資
株式投資は企業が発行する株式を購入し、配当金や売却益などで利益を得る投資方法です。
注意点としては、下記の2つが挙げられます。
- 元本が保証されない
- 企業が倒産した場合、価値はなくなる
株式は経済状況などにも大きく左右されるため、他の投資方法よりも変動する可能性が大きくあります。
分散投資を心がけ、長期的な投資を意識しましょう。
また、配当金は企業によってさまざまです。
年10%以上の利回りを出すためには、難しくリスクも大きいため、5〜7%の利回りを目指しながら、長期的な運用をするのがおすすめです。
方法③:債券
債券とは、国(国債)や企業(社債)にお金を貸して利子を受け取る投資方法です。
株式投資と似ていますが、国債は発行している大元が国であるため、元本が割れる心配はありません。
その代わり、利率は非常に低く、インフレに弱い面もあります。
債券は利率や満期などが決まっており、お金の価値が変わってしまうインフレの影響を大きく受けるためです。
なお、債券のみで3,000万円から1億円に増やす場合、最低でも27年程度かかります。
分散投資として、他の投資とかけ合わせると良いでしょう。
方法④:投資信託
投資信託とは、専門家に資産を託して株式や債券などに投資をしてもらい、資産運用する方法です。
株式投資や債券などのように自分で吟味する必要がない分、投資の経験がなくても資産運用できます。
少額からでも始められるため、投資初心者にもおすすめの運用方法です。
しかし、債券と異なり、元本割れする可能性が大いにあります。
また、投資信託を任せる会社によって手数料が異なる点も注意です。
利回りは金融商品によって異なりますが、リターンが大きい商品ほど変動が大きいため、リスクも大きくなります。
3,000万円を1億円に増やすには、あまり変動がない商品だと30年以上かかります。
そのため、投資信託だけでなく、不動産投資などと投資先を分散させながら、資産運用を行いましょう。
方法⑤:新NISA
新NISAとは、一般NISAやつみたてNISAを一本化した少額投資非課税制度を指します。
選ぶ商品によって利回りは異なりますが、投資信託や株式と同程度です。
新NISAは投資した商品を非課税で無期限保有できるため、投資する方にはおすすめの制度です。
ただし、生涯の保有限度額は1,800万円になるため、資産3,000万円の一部を新NISAへ回すと良いでしょう。
なお、新NISAは原則金融所得課税の対象にはなっていませんが、今後の動きによっては変わる可能性もあります。
金融所得課税の引き上げと新NISAの関係について詳しく知りたい方は、下記の記事をご覧ください。
【関連記事】金融所得課税の引き上げは新NISAにも影響する?富裕層向けの投資戦略も
3,000万を1億に増やす際におすすめの節税戦略
3,000万円を1億円に増やす際、税金問題に対して、下記のような節税戦略がおすすめです。
- 生前贈与
- 資産管理会社の設立
- 不動産投資
生前贈与には年間110万円までの非課税枠があるため、小分けにして贈与すると節税しやすくなります。
特例控除もあるため、条件に合う方にはおすすめです。
また、資産管理会社を設立し、個人とは別の法人格を立ち上げることで、節税になるケースもあります。
法人税の方が個人よりも安い、経費として落とせるなど多くのメリットがあるため、大きな利益がある方にはおすすめです。
節税戦略で特におすすめなのは、不動産投資です。
他の所得と損益通算でき、減価償却にも利用できるため、表面上の赤字によって課税所得を減らせます。
節税対策しながら不動産収入も得られるため、資産を守る・増やすの両面で有効な方法といえるでしょう。
※不動産投資による節税は物件などの条件により効果が異なります。節税を目的とした投資をする際は専門家のサポートを受けながら行いましょう。
引用元:国税庁|2024年No.4408 贈与税の計算と税率(暦年課税)
3,000万を1億に増やすために押さえたい投資・節税のコツ
3,000万円を1億円に増やすために押さえたい投資や節税のコツは、下記の3つです。
- 短期でのリターンを求めすぎない
- 分散投資を意識する
- 専門家に相談しながら進める
なお、弊社ゴールドトラストでは新刊「あなたも実現できる 100億円資産形成メソッド」をLINEの友だち追加をしていただいた方にプレゼントしております。
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コツ①:短期でのリターンを求めすぎない
短期でのリターンを求めすぎると元本割れだけではなく、保有していた資産3,000万円がすべてなくなる事態にもなりかねません。
ハイリターンがある投資は、ハイリスクでもあります。
特に株式投資など、大きな変動があるものは非常に危険です。
まずは運用の目的を明確化し、リスク許容度も決めておくことがおすすめです。
最初に決めたポートフォリオでずっと運用し続けるのではなく、適宜見直しながら最適な資産運用ができるよう情報を集めましょう。
コツ②:分散投資を意識する
投資には価格変動やリスクがつきものですが、分散投資を意識すれば損失を最小限にとどめられます。
分散投資の方法は、下記のようなパターンがあります。
- 資産の分散(株式、不動産、現物、債券など)
- 地域の分散(日本、アメリカ、新興国など)
- 時間の分散(一度にまとめて買わず、時期をずらす)
何を分散させるかは、運用の目的や資産の大小によってさまざまです。
ご自身の目的に合った分散投資を模索しましょう。
コツ③:専門家に相談しながら進める
投資について不安や疑問があれば、下記のような専門家に相談するのも1つの手です。
- ファイナンシャルプランナー
- 税理士、公認会計士
- 銀行や証券会社
- 不動産投資専門のコンサル会社
ファイナンシャルプランナーは、ライフプランに沿った資産形成をアドバイスしてくれます。
税理士や公認会計士は、節税対策も含めた資産形成についてアドバイスを受けたい人向けです。
他にも一定以上の資産を持つ富裕層に向けたサービスを展開している、銀行や証券会社もあります。
資産運用だけではなく、節税や相続など幅広く対応してくれる会社もあるため、該当する方にはおすすめです。
また、不動産投資を検討している方は、不動産投資専門の会社に依頼することもおすすめです。
弊社ゴールドトラストでもセミナーを定期的に開催しているため、不動産投資や資産運用に関して情報収集したい方は「セミナー情報一覧」をぜひ一度ご覧ください。
3,000万を1億に増やすことに関するよくある質問
3,000万円を1億円に増やす際に、下記2つのような疑問がよく出ます。
- 1億円になるまでには何年くらいかかる?
- 投資と節税の両面でおすすめの運用方法は?
不安要素を解決し、無理のない運用を行いましょう。
質問①:1億円になるまでには何年くらいかかる?
3,000万円を元手に投資を行い、1億円まで増やす場合、20年前後かかると予測されます。
利回りにもよりますが、利率が大きければ大きいほど年数は短くなります。
しかし、ハイリターンな分、ハイリスクでもあるため、3,000万円の元手がなくなる可能性もあります。
年数を短くしたければ、リスクの許容範囲をしっかりと決めましょう。
質問②:投資と節税の両面でおすすめの運用方法は?
投資と節税、双方を検討する際におすすめの運用方法は、不動産投資です。
家賃収入を得られれば、長期安定型の投資として成功します。
損益通算や減価償却としても活用できるため、節税戦略としても最適です。
同時に投資信託などを利用するといった分散投資を意識すれば、より安全に資産を増やせるでしょう。
※不動産投資による節税は物件などの条件により効果が異なります。節税を目的とした投資をする際は専門家のサポートを受けながら行いましょう。
まとめ:3,000万を1億に増やすことは工夫次第で十分可能
3,000万円を1億円に増やすことは、資産の運用方法を工夫すれば十分実現が可能です。
まずは、目標の年数を決め、長期安定型の分散投資を心がけることが大切です。
ご自身の知識も必要ですが、不安がある場合は専門家に相談することも検討しましょう。
なお、弊社ゴールドトラストでは、節税と不動産投資で100億円の資産を築く節税方法を、100億円資産形成俱楽部にて伝授しています。
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