マンションの管理会社が変更となる理由とは?よくあるトラブルも紹介
マンションを所有している多くのオーナーは、管理会社にマンションの管理を委託しています。しかし、管理会社との相性が良くない場合、委託先の変更を検討している方も多いでしょう。そこで、当記事ではマンションの管理会社が変更となる理由などを紹介します。
目次
マンションの管理会社は変更できる!
マンションの管理会社は変更可能です。そのため、コストが高かったり、管理会社に対する不満やストレスがひどかったりする場合は、管理会社の変更を検討するとよいでしょう。
ただし、管理会社の変更は同時に管理ルールなどの変更にもつながり、入居者の負担が増すため、注意が必要です。
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マンションの管理会社が変更となる3つの理由
マンションの管理会社が変更となる主な理由として次の3つが挙げられます。
①:トラブルなどの対応に不満がある
②:管理費用が高すぎる
③:管理内容に疑問を感じる
それぞれ詳しい内容について解説します。
変更理由①:トラブルなどの対応に不満がある
管理会社の対応などに不満がある場合、変更となりやすいです。不満を感じやすい事例として以下が挙げられます。
・トラブル時に迅速な対応を取ってくれない
・複数のマンションを管理しており、十分な対応をしてくれない
・管理費の不正利用
・質問しても回答が不十分・組合目線でアドバイスしてくれない
また、トラブル時に管理会社と連絡が取りにくいと対応が後手に回ってしまうため、特に不満を感じやすいでしょう。
変更理由②:管理費用が高すぎる
マンションの管理を管理会社へ依頼する場合、当然管理費用を支払わなければなりません。この際、自分のマンション規模に見合わない管理プランで契約しており、高額な管理費用を無駄に支払っているケースも多いです。
管理費用が高すぎると感じる場合、明細を確認しておいた方がよいでしょう。また、トラブルなどの対応に不満を感じた結果として、管理費用に見合わないと感じるケースも少なくありません。
変更理由③:管理内容に疑問を感じる
管理内容に疑問を感じて、管理会社を変更するケースもあります。その理由は、マンション管理の専門知識が乏しいからです。
何らかの疑問を感じる場合は、早めに管理会社に対して問い合わせをする必要があります。
マンションの管理会社を変更する際に起こりやすい3つのトラブル
マンション管理会社を変更する際に起こりやすいトラブルとして次の3つが挙げられます。
①:新しい管理会社への引き継ぎが不十分
②:変更手続きなどに関するクレームの発生
③:旧管理会社からの嫌がらせ
それぞれ詳しくみていきましょう。
トラブル①:新しい管理会社への引き継ぎが不十分
騒音や水漏れなどのトラブルがあった際、管理会社へ連絡が入ります。しかし、新しい管理会社への引継ぎが不十分だとトラブルを把握できず、迅速に対応できません。
入居者からすると「連絡しても対応してくれない」と不満が溜まり、クレームに発展する可能性もあります。このような事態を避けるためにも、管理会社を変更する際は入居者からの連絡やクレームは正確に引き継ぎをするように、旧管理会社に念押ししましょう。
トラブル②:変更手続きなどに関するクレームの発生
変更手続きなどに関するクレームも発生しやすいです。管理会社を変更すると一緒に管理ルールや家賃の振込口座なども変更されるため、入居者は新しい振込口座への引き落とし申し込みといった手続きを行わなければなりません。
そのため、入居者の中には面倒に感じる人もいます。振込口座変更などは丁寧にお願いし、入居者の理解を得る必要があります。
トラブル③:旧管理会社からの嫌がらせ
旧管理会社から嫌がらせをされるケースがあります。入居者からの連絡やクレームをわざと引き継がなかったり、引き継ぎ作業をわざと引き延ばして新しい管理会社の仕事を遅らせたりする例も少なくありません。
このような嫌がらせを防ぐためにも、旧管理会社と良い関係を保ったまま穏便に契約解除を行うことが大切です。
マンションにおける管理会社の変更で失敗しないための4つのポイント
管理会社の変更を失敗しないポイントとして次の4つが挙げられます。
①:入居者に変更するメリットを伝える
②:管理費の安さで選ばない
③:引き継ぎにできるだけ立ち会う
④:管理の質を重視する
それぞれの詳しい内容について解説します。
ポイント①:入居者に変更するメリットを伝える
入居者に対して管理会社を変更する理由を詳しく説明し、さらにメリットもあわせて伝えましょう。旧管理会社の欠点ばかり伝えてしまうと、かえってマイナスイメージを抱かせる可能性があります。
悪いから変えるのではなく変えることで得られるメリットを伝えて、ポジティブな印象を持ってもらうことが重要です。
ポイント②:管理費の安さで選ばない
「管理費用が高すぎる」という理由で管理会社を変更する場合、つい管理費用の安さで管理会社を選びがちです。しかし、管理費が高いのにはそれなりの理由がある場合も考えられます。
そのため、管理費用の安さだけで会社を選んでしまうと想像していた内容と大きく異なるといった事態になりかねません。管理費用の内訳や内容の説明を受け、価格に見合っているかを判断しましょう。
ポイント③:引き継ぎにできるだけ立ち会う
新旧の管理会社の引き継ぎはできるだけ立ち会うようにしましょう。自身が立ち会わない状態で引き継ぎを進めてしまうと「本来伝えるべき内容は伝わってない」や「重要な内容を意図的に伝えていない」といった事態にもなりかねません。
管理会社任せにせず、自身が立ち会うだけでも引き継ぎ不足によるトラブルを回避できます。
ポイント④:管理の質を重視する
前述のとおり、管理費の安さで選んでしまうと価格は下がったものの、対応に不満を感じるような事態になりかねません。場合によっては、新たな管理会社の対応の悪さから、1年で以前の管理会社に戻すようなケースもあります。
変更後に対応への不満を募らせないよう、管理の質を重視して管理会社は選びましょう。
マンションの管理会社を変更する際の流れ
マンションの管理会社を変更する際のおおまかな流れは次のとおりです。
①:管理会社の変更理由を洗い出す
②:候補会社を選び見積もりを依頼
③:見積りのための現地調査
④:見積もりをもとに管理会社の選考
⑤:内定管理会社と仕様詳細・契約内容の確認・交渉
⑥:内定管理会社より重要事項説明と臨時総会の実施
⑦:現行管理会社への解約通知
⑧:新旧管理会社との引き継ぎ
変更期間は平均4ヶ月程度ですが、組合によって異なります。最短で「2ヶ月程度」、最長だと「11ヶ月程度」です。
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まとめ
管理会社の変更に法的な問題はありません。そのため「トラブルなどの対応に不満がある」や「管理費用が高すぎる」など、現行の管理会社と折り合いがつかない場合は管理会社の変更を検討するとよいでしょう。
ただし、変更の際にすべてを管理会社に任せてしまうと「新しい管理会社への引き継ぎが不十分」や「変更手続きなどに関するクレームの発生」といったトラブルも招きかねません。
管理会社の変更を失敗しないためにも「入居者に変更するメリットを伝える」や「管理費の安さで選ばない」といったポイントを押さえる必要があります。入居者や新旧管理会社とコミュニケーションを図りながら、円満な管理会社の変更を目指してみてください。
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