岐阜県で地価が上がりそうな3つの地域や理由を解説
日本列島のほぼ中央に位置する岐阜県は、東海圏の中心都市である名古屋市に近く、関東や関西へのアクセスにも便利です。
名古屋と比べて家賃や物価が安いだけでなく、自然豊かな環境からも住みやすいエリアとして知られています。
不動産投資を検討されている方にとって、今後の地価の見通しは気になるところでしょう。岐阜県の地価は近年マイナス傾向にありますが、岐阜市、大垣市、多治見市など地価が上がりそうな地域もあります。
この記事では、岐阜県における地価推移の背景を解説します。地価が上がりそうな理由と合わせて3つの地域を具体的に紹介するので、ぜひ参考にしてください。
目次
岐阜県の地価が近年マイナスになっていた理由
国土交通省が毎年公表している地価公示によると、岐阜県の地価は1990年代前半からマイナスに転じました。岐阜県の地価がマイナスになっている理由には、次の2つがあります。
・公共事業の減少
・人口の減少
2022年には前年比でマイナス幅は縮小したものの、依然として岐阜県の地価は下落傾向です。市町村単位で見ると、名古屋市に近い南側の市町村ではマイナス幅が小さく、遠い市町村ほどマイナス幅が大きくなります。
引用元:
・国土交通省│令和4年地価公示
・岐阜県都市政策課│令和4年地価調査の結果
理由①:公共事業の減少
1つ目の理由は、公共事業の減少です。1990年代における公共事業拡大の過程で、地方経済は公共事業に大きく依存していました。
しかし、2000年代に入ると財政再建を掲げる内閣府が公共事業費を一気に削減し、地方経済は低迷期に入ってしまいます。
実際に岐阜県の住宅地のピークとされる1990年代初めには、岐阜市や高山市などで、職業上を理由とした転入が多くありました。当時は公共事業を政策的に活用することで、県内の雇用が維持されていたのです。
総務省統計局の行政投資実績によると、岐阜県の公共事業はこの20年間で約3分の1に減少しています。公共事業の減少幅が大きいために地域経済へのインパクトも大きく、地価の下落に影響が及びました。
引用元:総務省│行政投資実績<都道府県別行政投資実績報告書>
理由②:人口の減少
2つ目の理由は、人口の減少です。人口の減少は不動産需要を必然的に弱めて地価の下落を招きます。
2020年の国勢調査の結果、岐阜県の人口は約197万人で、2015年以降の5年間で約5万3千人減少しました。
年齢別に見ると、0〜14歳の子どもが減り続けている一方で、65歳以上の高齢者は大幅に増加しています。また15〜64歳のいわゆる現役世代が大幅に減少しているのが現状です。
岐阜県では家を買う中心世代である30代の人口が2007年頃にピークを迎え、2008年以降は新設戸数も3分の2程度まで落ち込んでいます。
最も人口が多い5都市の人口を合計すると県全体の46%に達するなど、県内における二極化も課題です。地域によっては少子高齢化と過疎化が同時進行しており、地価の下落に大きく影響しています。
引用元:
・総務省│国勢調査
・岐阜県建築指導課│岐阜県建築着工統計
岐阜県で地価が上がりそうな地域
岐阜県の地価はマイナス傾向にあるものの、岐阜市、大垣市、多治見市は地価が上がりそうな地域として注目されています。それぞれ3つの地域の特徴をみていきましょう。
岐阜市
岐阜県で最も地価が上がりそうな地域は岐阜市です。県内一人口が多い岐阜市は、都会すぎず田舎すぎず住みやすい街として知られています。
市内中心部に位置する岐阜駅からは最短20分で名古屋へ行けるなど、県内で最も地価が高い地域です。
岐阜市内は路面電車やバスの交通網が充実しており、郊外でも路面電車沿いのエリアは人気があります。また岐阜市は近隣市町村における中心都市で、環境や利便性を理由とした転入も続いています。
2022年2月には岐阜駅北側の再開発事業として超高層ツインタワーを建設する計画が発表されました。2025年に着工、2028年に完成予定で、岐阜の新たなシンボルとして期待されています。
大垣市
次に岐阜県で地価が上がりそうな地域として挙げられるのが、西部に位置する大垣市です。
岐阜市に次いで人口が多い都市で、名古屋までは電車で約30分のベッドタウンとして知られています。良質な地下水と豊かな自然が特徴の地域です。
近年では環境や利便性を理由に転入者数が転出者数を上回るようになりました。少子高齢化対策として、市が積極的に子育て支援や移住支援に取り組んできた結果です。
「大垣市移住・定住ポータルサイト」を運営し地域の暮らしに関する情報を発信するなどして、県外からの移住者も増加しました。
また、大垣駅南側では現在再開発計画が進められています。2029年の完成を目指し、商業施設を併設する地上20階建てのマンションや高齢者施設が建設予定です。
多治見市
岐阜県南部に位置する多治見市も、地価が上がりそうな地域のひとつです。多治見市は、高速道路や鉄道など充実した交通網によって高い利便性を誇ります。
窯業・土石製品が盛んで、陶都と呼ぶにふさわしい古い町並みが市内に残っています。
愛知県へ通勤する人が多く、つながりが強い地域です。以前は名古屋のベッドタウンとして住宅事情を理由に転入超過が長く続いていましたが、1990年以降は減少傾向にあります。
多治見駅南側では近年、大規模な再開発事業が進められてきました。2020年に着工して完成したのが、29階建ての分譲タワーマンションや14階建てのホテルなどの再開発ビルです。
駐車場や歩行者デッキも整備され、2022年12月には商業施設「プラティ多治見」が開業を迎えました。
岐阜県で地価が上がりそうな理由
岐阜県で地価が上がりそうな理由には、次の2つが挙げられます。
・名古屋までのアクセスが良い
・駅周辺の開発
実際に、岐阜市、大垣市、多治見市には共通してこの2つの条件がそろっています。今後の人口増加が見込まれる要因として、利便性の良さは欠かせません。
理由①:名古屋までのアクセスが良い
岐阜県で地価が上がりそうな理由の一つ目は、名古屋までのアクセスが良いことです。名古屋への通勤に便利なだけでなく、子供が進学する場合に名古屋へ通学しやすいなど選択肢が広がります。
名古屋までの所要時間 | 鉄道路線 | |
岐阜市 | 20〜30分(JRの場合) | JR東海道本線/名古屋鉄道 |
大垣市 | 30〜40分 | JR東海道本線 |
多治見市 | 35〜45分 | JR中央本線 |
東海圏の中心都市である名古屋市は、リニア中央新幹線の開業に向けて再開発計画が加速しており、特に利便性が高い中心部では需要がますます高まっていくでしょう。
名古屋へ通勤する層もターゲットにできるため、岐阜県の土地評価において名古屋へのアクセスの良さは重要です。
理由②:駅周辺の開発
岐阜県で地価が上がりそうな理由として、二つ目に駅周辺の開発が挙げられます。商業施設が充実することで、地域の利便性が高まり、将来的な価値が上がると期待できるからです。
開発計画に伴い先行して土地や建物の取得が行われると、それだけで地価は上がります。その後、商業施設が充実すると、住みたいと思う人が増えるのは自然の流れです。
そして供給に対して需要が多い状態になると、地価を一段と押し上げます。
岐阜県内の駅における1日の平均乗降客数は1位が岐阜駅、2位が大垣駅、3位が多治見駅で、駅周辺の開発によって利便性は今後ますます高まることが予想されます。
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今後も、この地域はさらなる発展が見込まれています。
メリット②:東京・大阪とつながるリニアの開業
また、東海地方には、東京・大阪とを結ぶリニア中央新幹線が開業予定です。
これにより、東海地方の交通アクセスが大幅に改善され、投資にとって非常に有利な環境が整います。
メリット③:日本屈指のメガターミナル
さらに、名古屋市には日本屈指のメガターミナル「名古屋国際空港セントレア」があります。
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まとめ
岐阜県の地価は、名古屋のベッドタウンと呼ばれる中心都市とその他の地域で二極化が加速しています。
この記事では、岐阜県で地価が上がりそうな地域として、利便性の高さが特徴の岐阜市、大垣市、多治見市をご紹介しました。
それぞれの地域でも、大規模な再開発が進められている駅周辺のエリアは特に人気が集中しています。岐阜県で不動産投資を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
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