アパートローンの金利相場一覧!住宅ローンとの違いや利用対象も解説

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不動産投資でアパートを購入・建築する際に利用するのがアパートローンです。

投資用の物件は自宅ではないので住宅ローンが使えないためで、アパートローンのほうが金利は高くなります。

そのため、きちんと返済するためにも、ローンの特徴や金利をしっかり理解しておく必要があります。

今回は、アパートローンを組むことを検討されている方に向けて、金利の相場や種類、住宅ローンとの違いを詳しく解説していきます。

 


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アパートローンの金利とは

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はじめに、住宅ローンの違いや利用対象、金利など、アパートローンの概要についてご説明します。

 

アパートローンと住宅ローンとの違い

アパートローンは、アパート・マンションといった投資用や商業用など、居住用でない物件を購入・建築するときに利用可能なローンです。

対して、住宅ローンはローンを組む本人やその家族が暮らす物件の購入・建築のために融資を受ける際のローンです。

基本的に、住宅ローンは投資用物件には使えないため、不動産投資をはじめる場合はアパートローンを組んで融資を受けるのが一般的です。

目的が異なるため金利や借入期間も違っており、基本的にはアパートローンのほうが金利は高く設定されています。

 

アパートローンを利用できる対象

アパートローンは、アパートやマンションなどの物件を投資用に購入・新築する際に利用でき、土地や建物を担保として融資を受けられます。

ほかに、所有している物件の修繕・リフォームや底地買取、ほかのアパートローンの借り換え資金などとしても利用可能です。

名前だけ見ると、アパート専用のようですが、利用対象は広く設定されています。

利用者は満20歳以上の個人を対象としていますが、不動産管理会社などが利用する場合もあります。

 

2022年以降の金利動向

一般的に住宅ローンより金利が高めといわれるアパートローンですが、今後の金利動向はどのようになっていくかをみていきましょう。

まず、現在までの金利の推移ですが、日本の金利は1990年代以降下落する傾向にあります。

2008年のリーマンショックを契機に金利はさらに下降し、その後も金融緩和やマイナス金利など政策の影響で低金利が持続しています。

現在の低金利は日本銀行の方針でもあり、20年ほどの間、一時的に金利が上昇することはあっても、すぐに低金利に戻されています。

2022年以降も日銀は同様の政策を続けるとみられ、今後も低金利が続くと予想されますが・・・。

ただ、景気や世界経済の動向によっては金利が上昇する可能性もあるため、ローン借入時には無理のない資金・返済計画を立てておきましょう。

【関連記事】アパート・マンション経営の今後は?これから始めるなら知っておきたい情報をご紹介

 

アパートローンにおける金利の種類

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アパートローンの金利は大きく固定金利と変動金利の2種類に分けられます。

それぞれ、どういった仕組みになっているかを解説します。

 

①固定金利

契約時から返済まで変わらないタイプの金利です。

変動金利と比べると、金利が高めに設定されている場合が多いのですが、経済や金融市場の状況によって金利が変わることがないため、返済の見通しが立てやすいメリットがあります。

ただ、返済途中で市場金利が低下した場合でも、その恩恵を受けられずに高い金利を払い続けることになります。

そのため、全期間金利が固定されているタイプのほか、5年、10年といった期間だけ金利を固定し、その後は固定金利と変動金利を選べる固定金利期間選択型もあります。

 

②変動金利

経済や金融市場の状態によって変動するタイプの金利です。

銀行が企業に融資を行う際の最優遇金利である短期プライムレートに連動していて、レートが上がるとローン金利も上昇し、下がると下降します。

変更金利は一般的に、固定金利より金利が低めに設定されているのがメリットです。

しかし、返済途中で金利が上昇すると支払う利息が増えてしまうため、返済計画の見通しが立てにくいデメリットもあります。

 

【借入先別】アパートローンの金利相場一覧

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アパートローンの金利はどの金融機関を利用するかによっても変わってきます。代表的なローン借入先別の金利相場をご紹介します。

 

①都市銀行の金利相場

メガバンクといわれる大手都市銀行では、店頭金利2%が相場です。

ただ、これは名目上の金利で、都市銀行ではローンの申請方法で金利が変わり、契約によっては低水準の金利による借り入れも可能です。

実際の借り入れの際には、マイナス○%優遇という形で優遇金利を受けられる場合が多く、その場合は1.5~1.8%が相場になります。

審査基準はやや厳しいものの、メガバンクにとってアパートローンの融資額はそれほど大きなものではなく、良い条件で借り入れができるケースも多いのです。

 

②地方銀行の金利相場

地方銀行の場合、金利相場は1.5~3%程度と幅があります。

銀行によってアパートローンに対する力の入れ方が異なるのが理由で、融資に積極的な銀行なら好条件での借り入れも可能です。

地方銀行でローンを組むことを考えている場合は、なるべく多くの銀行を確認し、どこが自分に合っているか見極めるようにしましょう。

 

③ノンバンクの金利相場

消費者金融やクレジットカード会社など、預金の取り扱いがなく、貸付業務のみ行っている金融機関であるノンバンクのなかにもアパートローンを融資しているところがあります。

ノンバンクは金利相場が2.9~4.5%と高めに設定されているのが特徴です。

一般的に審査は通りやすいため、銀行などで借り入れができない場合には利用を検討してみてもよいでしょう。

ただ、ほかと比べて返済総額が大きくなってしまう点には注意が必要です。

 

④信用金庫・信用組合の金利相場

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信用金庫・信用組合は、主に地域の中小企業や個人を相手に取引している地域密着型の金融機関で、アパートローンの金利は2%程度が相場です。

ノンバンクよりは低めに設定されていますが、メガバンクの優遇金利や低金利の地方銀行と比べれば少し高くなります。

これらの機関は営業地域が限定されているため、基本的には近隣にある場合にしか利用できない点は理解しておきましょう。

 

⑤日本政策金融公庫の金利相場

日本政策金融公庫にもアパートローンがあり、金利相場は1.2~2%となっています。

基本的にはメガバンクの優遇金利のほうがやや安くなりますが、こちらのほうが安く借りられる場合もあるので、借入の際には確認してみましょう。

ただ、政策金融公庫のローンは固定相場が基本で、市場金利の変化によっては返済金額で不利になる可能性もあります。

また、借入最長期間が短めに設定されているものが多いことにも注意してください。

【インスタグラム】融資を受けるのはどっちがいい?

 

まとめ

不動産投資では住宅ローンが使えないため、物件を購入・新築するときには、多くの方がアパートローンを利用することになります。

アパートローンはリフォームなどにも使えるので、投資を続けていれば、その後も利用する可能性は高いでしょう。

アパートローンでは、金利によって返済金額が異なります。そのため、借り入れの際には、金利の仕組みや金融機関ごとの金利相場を理解した上で、よく比較検討することが大切です。

オンラインセミナーも随時開催しておりますので、スケジュールについては弊社ホームページ
セミナー情報」よりご確認ください。



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この記事の監修者

西尾 陽平
西尾 陽平
役職
土地活用事業部 執行役員
保有資格
資産形成シニアコンサルタント、2級ファイナンシャル・プランニング技能士

大学卒業後同社へ入社し、地主さんの土地活用という資産形成や節税を実践で学び、現在は土地のない方へ、土地から紹介し不動産の資産形成の一助を行っている。実践の中で身に付いた視点で、分かりやすく皆様に不動産投資のあれこれをお伝えしています。