不動産投資で経費に計上できる12項目 | 経費にできない3項目も紹介

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不動産投資をしていると、収入だけでなくさまざまな支出も生まれます。出ていくお金をできる限り減らすために、それらの支出を経費として計上できないか、疑問に思っている方も少なくないでしょう。

さまざまな支出のうち、何が経費になって何がそうでないのかの判断は、素人にはなかなか難しいものです。税理士を雇っている方であれば、税理士に質問することで答えてくれるでしょうが、そうでない方は確定申告に向けて自分で判断しなければいけません。しかし誤った判断にもとづいて経費にならないものを経費として計上してしまうと、税務調査の際に指摘を受け、ペナルティを課せられる恐れもあります。

この記事では、不動産投資において何を経費として計上でき、何が計上できないのかについて、具体的に解説します。この記事の内容を頭に入れておくことで、確定申告の際のミスを確実に減らせます。

 


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不動産投資で経費に計上できる項目

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まずは経費として計上できる項目を解説します。ここで紹介するのは全部で12項目です。1つひとつ見ていきましょう。

経費①:税金

不動産投資にかかる税金については、必要経費として計上が可能です。主な税金としては以下のものが挙げられます。

・不動産取得税
・印紙税
・登録免許税
・固定資産税
・都市計画税

これらはいずれも不動産を取得する際、あれば不動産を維持していくにあたって支払う必要がある税金なので、経費の対象となります。また不動産投資のために自動車が必要で購入した場合には、自動車税や重量税も私用にあたらない割合を経費として計上できます。

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経費②:減価償却費

不動産あるいはそこに備え付けられた設備は、法律によって耐用年数が定められた「減価償却資産」として扱えます。減価償却費とは、固定資産を得るために必要となった費用を法定耐用年数で割った金額のことを指し、これは経費にすることが可能です

たとえば木造物件の法定耐用年数は22年、鉄骨造は34年です。かかった費用をこれらの年数で割った金額が、毎年の減価償却費となります。実際には支出がないにもかかわらず、帳簿上の利益を減らせる方法として重宝します。

経費③:管理費

投資対象である不動産の管理費は、経費として計上できます。管理費とは、共用部分の清掃や設備の点検・保守などにかかる費用全般のことを指します。

管理費は管理会社に支払うケースが多くみられますが、エレベーターの保守や消防点検などに関しては、管理会社を通さず直接支払うケースもあります。その場合にもしっかり経費として計上するべく、領収書の類はしっかり保管しておきましょう。

経費④:修繕費

不動産にかかった修繕費は経費として計上できます。設備などが故障した場合には交換する必要がありますし、現在の借り手が退去した際には原状回復のためのリフォームが必要になります。いずれもまとまったお金が必要になりますが、不動産投資のために必要な支出であるため経費として扱うことが可能です。

ただし修繕の程度や種類によっては経費として計上できないこともあるので、100%認められる話ではない点に注意が必要となります。

経費⑤:接待交際費

接待交際費も経費として計上できます。不動産投資における接待交際費とは、不動産会社や管理会社の担当者との打ち合わせのための飲食代などを指します。言うまでもなく、不動産投資と関係のない人物との食事にかかった費用は経費として認められません。

領収書をもらった際には、誰とどのような目的でおこなった食事なのかを記録しておくと、後の管理が楽になります。

経費⑥:旅費交通費

旅行交通費も経費として計上できます。不動産投資における旅行交通費とは、たとえば不動産を購入する際の現地訪問や、交渉・契約のための不動産会社訪問、決済や面談などのための金融機関訪問、状況を確認するための所有物件への訪問などに使った費用のことを指します。具体的には以下のような出費が該当します。

・公共交通機関の運賃
・高速道路の料金
・自家用車のガソリン代
・駐車場代
・ホテルの宿泊費

領収書をもらったら、いつ何の目的で発生した出費なのかをメモしておきましょう。

経費⑦:新聞図書費

不動産投資をするうえで必要な勉強・情報収集のために購入した新聞や書物の費用は、新聞図書費という名の経費になります。不動産投資のために必要であったことが条件となるので、たとえ勉強のために購入した書籍であったとしても、不動産投資に関係のないものであれば経費として計上できません。

経費⑧:消耗品費

不動産投資を続けていくにあたっては、雑多な出費がいろいろと発生します。たとえば不動産の外観や劣化部分などを撮影するのに使うデジタルカメラや、写真の編集に使うパソコン、資料を印刷するために用いるプリンターなどです。これらについては、不動産投資のために使うことが明確である限りにおいて、消耗品費として経費に計上が可能となります

ただし1回の購入で10万円を超えた場合には、消耗品費として計上できないので注意してください。

経費⑨:広告宣伝費

広告宣伝費も経費として計上が可能です。入居者は自分で連れてくる場合には広告宣伝の必要はありませんが、そうでない場合には仲介業者に入居者を募集してもらうことになります。そのための費用は所有者である自分が持つことになるため、不動産投資の必要経費として計上できます。

入居が決まればそれ以上広告宣伝をする必要がなくなりますが、借り手が退去し、再び入居者を募集しなければならなくなったときには、再び何らかの形で広告宣伝をおこなうことになります。

経費⑩:通信費

不動産投資のために費やした通信費は、経費として計上できます。以下のようなものが例として挙げられます。

・スマホやパソコンの購入代金
・携帯電話会社に支払う料金
・インターネットのプロバイダーに支払う料金
・不動産投資に使用するアプリなどの購入代金

不動産管理会社などと連絡する手段として、パソコンやスマホは必須のツールです。プロバイダーと契約することも必要不可欠。したがっていずれも必要経費として認められます。ただし個人的にも利用している場合には、全額が経費になるわけではなく、家事按分が必要となります。

経費⑪:借入金利息

不動産投資は、最初に不動産を購入するために多額の資金が必要となるため、金融機関から融資を受けるのが一般的です。この融資を返済していく過程で発生する支払利息は、経費として計上できます

ただし経費になるのはあくまでも支払い利息の部分だけであって、元本の部分は経費として認められません。

経費⑫:損害保険料

不動産投資においては、自然災害による万が一の事態に備えて、不動産に保険をかけるのが一般的です。代表的なものは以下の3つです。

①火災保険
②地震保険
③施設賠償責任保険

これらはいずれも経費として計上できます。ちなみに地震保険は火災保険に付帯しているものなので、単体では加入できません。

不動産投資で経費に計上できない項目

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不動産投資で経費として計上できない項目についても、3つほど紹介します。

項目①:不動産投資に無関係の税金

所得税や住民税など、不動産投資とはまったく関係のない税金は経費に計上はできません。これらは不動産投資をおこなっていなかったとしても課せられていたものだからです。

上記に加えて、企業の場合は法人税も経費とはみなされません。

項目②:資格取得費

不動産投資のために資格が必要だと思い立つ場合もあるでしょう。たとえば以下のようなものです。

・宅地建物取引士
・マンション経営管理士
・賃貸不動産経営管理士

しかしこれらはあくまでも「個人的なスキルアップのためのもの」とみなされるため、経費に計上することはできません

 

項目③:罰金

駐車違反やスピード違反などをしてしまった場合の罰金・反則金の類は、経費として計上はできません。たとえばそれが不動産投資会社の事務所へと車で向かう最中に発生したことであっても、経費とは認められません。

まとめ

不動産投資において何が経費になるのか、また何が経費にならないのかについて解説しました。

不動産投資を続けていると、さまざまな出費が発生します。その中には経費になるものとならないものがあるので、常日頃からある程度の知識を頭に入れたうえで活動することが大切です。すべて覚えることは難しいかもしれませんが、一部でも覚えておくことで余計な出費を省くことにつながります。

この記事を参考にして、不動産投資における経費に関する理解を深めておいてください。

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この記事の監修者

西尾 陽平
西尾 陽平
役職
土地活用事業部 執行役員
保有資格
資産形成シニアコンサルタント、2級ファイナンシャル・プランニング技能士

大学卒業後同社へ入社し、地主さんの土地活用という資産形成や節税を実践で学び、現在は土地のない方へ、土地から紹介し不動産の資産形成の一助を行っている。実践の中で身に付いた視点で、分かりやすく皆様に不動産投資のあれこれをお伝えしています。