NISA枠を使い切ったらどうする?不動産投資で得られる3つの大きなメリット
NISA枠は金融庁が定めた非課税投資制度であり、分配・配当金だけでなく売却利益にも税金が発生しない投資商品です。
少額投資ながらも税優遇されるため、資産運用の入門に適した商品といえるでしょう。
しかし、非課税として投資できる枠には限りがあり、一定の金額を超えてしまうと利用できなくなるデメリットも。
上限を超えた場合に備え、別の投資枠を検討しておくことも重要です。
この記事では、NISA枠について具体的に解説しつつ、上限まで使い切ったときにおすすめしたい不動産投資のメリットを紹介します。
令和5年から施行される改正NISA枠にも触れるので、ぜひ参考にしてください。
目次
NISA枠についての概要
NISA枠を利用することで、年間120万円分の投資枠を非課税で運用できます。
通常、投資運用で得た利益には20.315%の税金が発生するため、その差は歴然といえるでしょう。
非課税枠を活用すると配当金・分配金だけでなく、売却時の譲渡益にも税金が一切掛かりません。税金が発生しないため、確定申告が不要になる点も魅力の一つです。
デメリットとして利用限度額と非課税期間に制限があり、一定のタイミングで運用方法を切り替える必要も。
また、NISA枠は2種類(一般NISA・つみたてNISA)の内から一つを選択しなければならないため、使用用途によって使い分けることも重要です。
NISA口座と特定口座の違い
特定口座とは、金融機関が投資商品の譲渡損益を計算した「年間取引報告書」を作成してくれる口座です。
NISA口座と特定口座の違いは次のとおりになります。
NISA口座 | 特定口座 | |
課税の有無 | 非課税枠 | 課税枠(20.315%) |
運用期間 | 最大5年(※1) | 無期限 |
年間取引限度額 | ・一般NISA→120万円(※2) ・つみたてNISA→40万円(※2) |
とくになし |
投資商品の制限 | 基準を満たした商品のみ | とくになし |
(※1)令和5年から無制限に変更予定
(※2)令和5年から限度額の引き上げを実施予定
一般NISA枠で非課税運用できる期間は5年とされており、合計600万円の非課税投資枠を利用可能。
しかし、非課税期間である5年が経過するとNISA枠が停止されるため、利用者は次のいずれかの運用方法に変更する必要があります。
- 翌年の非課税投資枠に移管する
- 一般口座or特定口座に移管する
- 売却する
NISA枠には限度額こそ設定されているものの、少額で資産形成が可能な投資としておすすめです。
以下では、一般NISAとつみたてNISAの2種類を深掘りしつつ、具体的な詳細を解説します。
種類①:一般NISA
一般NISAの特徴は次のとおりです。
現行の一般NISA | 令和5年の改正後NISA | |
非課税保有期間 | 5年 | 無期限 |
年間投資枠 | 120万円 | 240万円 |
非課税限度額 | 600万円 | 1,200万円 |
投資対象 | 上場株式・投資信託等 | 上場株式・投資信託等 |
非課税期間が短めに設定されている一方、一括投資を利用できる点が特徴です。
ボーナスなどの余剰資金で投資枠を活用しやすいため、投資初心者からも人気を獲得している投資方法といえるでしょう。
5年を目安とした短期〜中期的な資金運用を行いたい場合、一般NISAがおすすめです。
また令和5年から施行されるNISA改正によって、非課税期間が無制限に。今後、より利用しやすくなることが予想されます。
種類②:つみたてNISA
一般NISAの特徴は次のとおりです。
現行のつみたてNISA | 令和5年の改正後NISA | |
非課税保有期間 | 20年 | 無期限 |
年間投資枠 | 40万円 | 120万円 |
非課税限度額 | 800万円 | 1800万円(1200万円の一般NISA枠を含む) |
投資対象 | 長期積立や分散投資に適した投資信託 | 長期積立や分散投資に適した投資信託 |
最長20年という非課税期間を活かし、複利によって長期的な資産運用を行える点が特徴です。
月々に換算して約3.3万円から始められるため、負担を掛けずに余剰資金を活用できるといえるでしょう。
投資対象もリスクを抑えた長期的な金融商品となり、複利を活かしてじっくりと運用したい方に適しています。
また、NISA改正によって限度額も急増。非課税枠を最大限に活用して資金基盤を築きやすくなったといえるでしょう。
NISA枠を使い切ったら不動産投資がおすすめ
NISA枠を使い切った場合、安定した家賃収入が見込める不動産投資がおすすめです。
減価償却や損益通算によって税金を抑えられるため、節税効果も期待できます。
また、不動産は流動性が低さから価格変動も少なく、長期保有に適している点も魅力です。
税優遇を受けながら資金運用がおこなえるため、有効な投資先だといえるでしょう。
不動産投資の3つのメリット
不動産投資のメリットは主に3つです。
- 節税対策になる
- 相続税対策になる
- インフレに強い
不動産投資は、NISAでカバーできなかった損失額に対し、損益通算や繰越控除を活用した節税効果も期待できます。
また、不動産として資産を所有し、物件譲渡によって相続税をカットできる点も魅力といえるでしょう。
それぞれのメリットについて詳しく解説します。
メリット①:節税対策になる
不動産投資では損益通算によって損失額に応じた節税が可能です。
また、損失の繰越控除も活用できるため、運営が安定するまでに発生したマイナス費用を節税に結びつけることも。
不動産投資は経費計上できる品目も多く、損失や出費に対して節税効果を持っているのも特徴。
NISAよりも節税効果が高く、投資によって利益相殺をしたい方にもおすすめです。
【関連記事】マンション経営で節税する仕組みは?対象となる税金をわかりやすく解説
メリット②:相続税対策になる
遺産として現金を相続すると、額面がすべて課税対象に。
しかし、不動産物件として相続した場合、時価ではなく評価額が課税対象となります。
評価額は「相続税路線価」という名称で表記され、目安となる相場は時価のおよそ8割です。
また小規模宅地等の特例を活用することで、更なる節税効果が期待できます。
現金として相続することのメリットもありますが、少しでも多くの資産を残したい場合の有効な選択肢といえるでしょう。
メリット③:インフレに強い
不動産投資は物件への実物投資を行うため、インフレによる現金の影響を受けにくい傾向があります。
流動性の低さから景気に左右されにくく、賃料収入による安定した資金形成を目指せます。
また、インフレによって物価が高騰するタイミングで不動産を売却し、キャピタルゲイン(売却益)を獲得することも。
2つの収益構造を持つことで、景気に左右されにくい土台を形成しやすいのも特徴です。
NISAは非課税で資産運用できる反面、インフレやデフレの影響により元本を割るリスクを背負っています。
不動産投資は商品価値が変動しにくいため、長期保有に適している投資方法だといえるでしょう。
当ゴールドトラストでは、不動産投資に関わる運営・管理業務をすべて代行しております。
もし、不動産投資に興味を持たれた方は、ぜひ一度お問い合わせください。
まとめ:NISA枠を使い切ったらどうするか
非課税で資産運用が行えるNISAだけではなく、節税を意識した収入の軸を増やすことも重要です。
- 損益通算などで節税できる投資方法を活用
- 余剰資金で運用できるものを選択
- 景気の影響を受けにくい金融商品を検討
NISA枠は資産を非課税で運用できますが、景気の影響によって損失が出た場合の損益通算が行えません。
順調に利益を出せれば問題ありませんが、マイナス益になると税優遇を受けられない弱点を持っています。
NISA枠を使い切って余剰資金での投資を検討したい場合、流動性の低い不動産投資がおすすめです。
不動産経営で発生した損失と利益を相殺することもできるため、資産を育てながら節税効果も見込めます。
資産を眠らせることなく有効活用したい方は、ぜひ不動産投資を視野に入れてみてはいかがでしょうか。
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