一番大切なこと『出て・見て・聞く』

放っておくと、私達はつい自分勝手な考え方や行動になってしまいます。そうすると個人の生活でも会社の経営でも、だんだん悪い方向に物事が進んで行ってしまって、気が付いた時には手遅れで大失敗をしてしまうものです。そうならないためにはこの『出て見て聞く』を実行する以外に方法はありません。
マネジメントの父と言われたピーター・ドラッカー先生がP&G社の社長にこの出て見て聞くを実行してもらいました。社長は店まで出掛けて行って、P&Gの商品を買ったお客様を見つけて一人一人に『どうしてこの商品を買ったのですか』と聞き続けました。そして買わなかったお客様にも『どうして買わなかったのですか』と聞き続けました。そうしたらP&Gの4兆円の売上が10年間で8兆円になってしまったそうです。
売上増もびっくりですが、社員が10万人もいる世界規模の大企業の社長が、店まで行って一人一人のお客様にご意見やご要望を10年以上も聞き続けたことはもっとびっくりです。分かっているつもりにならないで、分からないことはお客様に聞くこと。経営では一番大切なことではないでしょうか。
特に私は自己中心的で勝手な人間ですから、人に何か聞くということがありません。だから失敗が人の2倍も3倍もあるのです。それでどれだけ苦しい思いをしたことかです。だから私も近頃はこの『出て見て聞く』を実行しています。役員や社員さん達も実行してくれていますが、やってみると意外に凄く楽しいんです。おそらくP&Gの社長さんも楽しくて嬉しかったから10年間も続けられたのではないでしょうか。
何が楽しいかと言うと、それは自分では全く気が付いていない、自分では全く考えたことがない、全く予想外の意外なご意見が聞けるからです。大袈裟に言うと『出て・見て・聞く』ことは感動なのです。ついでに仕事の改善もできるし、顧客のマーケティングもできるし、特に新商品や新サービスのご感想をお聞きして、失敗のない販売戦略が作れます。4兆円が8兆円になったのも不思議ではありません。もしかして私達の売上280億円が560億円になるかもしれません。
私の今のお客様との直接の仕事は、各社の経営の全般的な仕事を除くと『100億円資産形成倶楽部』の180名の会員様のお世話です。ですから私はまずこの会員様のトップ10名にお会いしてお話をお聞きしました。これは『出て・見て・聞く』の実行です。この10名は資産30億円から70億円の会員様達でした。180名の会員の中でも大型資産を持つ人達です。
結論を一言で言うと『楽しかった』ことです。何が楽しかったかと言うと、お一人お一人がご自身の考えをしっかり持って、個性的にユニークなその人独自の資産づくりをされていたことです。私はまあ、この会員様達のお金儲けの先生なのですが、逆に教えていただいたことが多くあって凄く楽しくて有意義な時間を持つことができました。
それだけではなくて、色々なご意見の中から私は新しい企画や新商品・新サービスを作りました。『大型資産家専門セミナー』『資産家だからできる社会貢献活動の実行』『3代先・100年先まで続く事業継承』お話をお聞きしてこの会員様達に今不足している課題も私は見つけましたので、ご指導したいと計画しています。
私は先生ですから、この会員様達に早く100億円資産を作っていただいて、次の代への資産継承を成功させていただきたいと決心しています。