不動産と株はどっちがおすすめ?利回りや運用のしやすさなど5項目で比較
人生100年時代や老後2,000万円問題が提唱されている昨今、将来を見据えて投資にチャレンジする方が増えています。
ツールやサービスが充実しているため、初心者でも気軽に取り組めるものの、不動産と株のどちらを始めれば良いか迷ってしまうことも少なくありません。
この記事では、不動産投資と株式投資の基礎知識や、メリット・デメリットを解説します。
それぞれのおすすめの人も紹介しているので、投資を始めてみたいと考えている方はぜひ参考にしてください。
【関連記事】初心者でも資産形成を考えるべき?おすすめの方法8選をご紹介!
目次
不動産投資と株式投資の基礎知識
不動産投資と株式投資の運用方法は、キャピタルゲイン(※1)とインカムゲイン(※2)のどちらを狙うかで変わってきます。
※1保有資産を売却して得る利益で、損失はキャピタルロスと呼ぶ
※2資産を保有し続けて得る利益で、株主配当や家賃収入が挙げられる
ここでは不動産投資と株式投資、それぞれの基礎知識を見ていきましょう。
不動産投資とは
不動産投資にはさまざまな形がありますが、物件を購入して売却または貸し出す点が共通しています。
利益を得る仕組みは、以下の通りです。
- キャピタルゲイン:保有物件を購入価格より高く売却して差益を得る
- インカムゲイン:保有物件を賃貸に出して、家賃収入を得る
いずれも異なるノウハウが必要となりますが、資産性の高い物件を仕入れると成功しやすいといえるでしょう。
株式投資とは
株式投資は、企業が資金を集めるために発行する権利のようなものです。
企業価値が高まれば株価も上昇するため、将来性が見込める株式を安いうちから購入しておくのが基本の稼ぎ方となります。
- キャピタルゲイン:安く買った株式を高く売却して、差益を得る
- インカムゲイン:株式を保有し続けて、株主配当を得る
不動産投資と異なり、株式投資は一定数を保有するだけで株主配当が得られます。
金銭的な収入や、発行企業のサービスを無償で利用できるケースもあるため、自分に合った銘柄を選びましょう。
不動産投資と株式投資はどっちが良い?5項目で比較
不動産投資・株式投資のどちらが合っているかを判断するうえで参考になる項目を、5つ紹介します。
- 初期費用
- 平均利回り
- 運用のしやすさ
- リスク
- 出口戦略
それぞれ詳しく見ていきましょう。
比較ポイント①:初期費用
投資の適性を検討するうえで、収入水準が見合っているかどうかは非常に重要なポイントです。
投資は余剰資金で行うのが原則であり、無理をしてしまうとすぐに資金ショートを起こします。
それぞれの初期費用相場は以下の通りとなります。
- 不動産投資:物件価格または物件価格0~20%、諸費用
- 株式投資:数百円~
一見すると、初期費用は株式投資の方が安いように感じますが、実は不動産投資でも同じような金額で始められる投資信託があります。
実際、弊社では少額から運用できる不動産ファンドを展開中です。
管理などはプロに任せつつ、着実に資産形成を進めたい方は、ぜひ一度ゴールドクラウドをご覧ください。
【関連記事】不動産投資を自己資金1000万円で始めるメリットとは?注意点なども解説
比較ポイント②:平均利回り
平均利回りを判断する場合は、インカムゲインが焦点となります。
例えば、不動産賃貸の利回りは物件の状態や周辺環境といった要因で変動しますが、おおむね10%前後(※)は狙えるでしょう。
※管理費などの出費を考慮しない表面利回りでの数値
対して、株式投資の配当利回りは高水準な銘柄で5%前後、中には1%台というケースもあります。
以上のことから、利回り重視で投資商品を選ぶなら不動産投資の方がおすすめです。
比較ポイント③:運用のしやすさ
初心者が投資にチャレンジする場合、運用のしやすさも把握しておく必要があります。
結論から言うと、株式投資の方が簡単に運用できます。
株式投資は初心者向けのツールやサービスが充実しており、証券会社によってはボタンを数回クリックするだけで銘柄の売買が可能なほどです。
また、株価などもチャートを見れば瞬時に判断できます。
一方、不動産投資の坪単価や物件価格の推移などは、専門的な知識が必要です。
例えば、不動産の価格は以下のような要因で日々変動するため、最初のうちは分析と予測に時間がかかるでしょう。
- 該当エリアの開発状況・将来的な見通し
- 最寄り駅の利用者数
- 【区分所有の場合】大規模修繕の実施状況 など
坪単価・物件価格をチャート形式で発信しているサービスもありますが、上記のポイントも加味した信ぴょう性の高い情報ソースは稀です。
不動産投資に挑戦したい場合は、売却のタイミングや家賃収入をシミュレーションする際に専門家の意見を聞くようにすると良いでしょう。
【関連記事】不動産投資の相談窓口どこがいい?見極めポイントやすべき質問も紹介
比較ポイント④:リスク
基本的に株式投資の方が失敗時のリスクは低い傾向にありますが、「信用取引」にチャレンジする方は要注意です。
最悪の場合、不動産投資と同等水準の損失が発生します。
株式投資の「現物取引」は、保有している株式以上の損失を抱える心配はありません。
100万円で運用しているなら、失うお金も最大100万円になります。
一方、「信用取引」は証拠金の数倍にあたる銘柄が購入でき、100万円でも300万円相当の株式を保有できます。
当然、保有している株式の分だけ利益も倍増する反面、損失も拡大するリスクも少なくありません。
強烈な価格変動に巻き込まれると、「100万円の運用資金に対して300万円の損失が発生する」こともあるため、基本的に初心者は「現物取引」に徹するのがおすすめです。
また、不動産もさまざまな要因で価値が下落することがあります。
売買・賃貸のいずれも数百万円単位の損失を抱えるリスクがあるため、可能な限り資産性が高い物件を選ぶか、次項に挙げる出口戦略を組んでおきましょう。
比較ポイント⑤:出口戦略
不動産投資と株式投資は、相場より安く売却することが最大の出口戦略となります。
- 不動産投資:更地・オーナーチェンジ・居住用物件として売却
- 株式投資:現状の相場で売りが集中している価格で売却
いずれも運用状況次第で損失を抱えるリスクはありますが、資産の目減りを最小限に抑えられるでしょう。
特に不動産はさまざまな用途に活用できるため、再建不可などの特殊条件がない限り、金額を下げれば売り抜けられる可能性が高まります。
一方、株式投資の出口戦略を検討する際は、企業の倒産に注意しなければなりません。
経営難で企業が倒産すれば、株式も一瞬で紙切れになってしまうからです。
出口戦略が立案しやすい点だけを見れば、不動産投資の方が安全性は高いといえるでしょう。
不動産投資と株式投資のメリット・デメリットを比較
比較項目をメリット・デメリットとしてまとめると、下表の通りです。
不動産投資 | 株式投資 | |
メリット | ・利回り10%前後を狙える ・出口戦略が立てやすい ・数百万円のキャピタルゲインが狙える |
・初心者でも運用しやすい ・数百円から始められる ・保有しているだけで配当金などが得られる |
デメリット | ・初期費用が高い ・不動産投資ローンの頭金と利息が必要 ・運用には専門知識が必要 |
・平均利回りが低い ・信用取引で多額の損失が発生することがある ・少額資金の現物取引は大きな利益が見込みにくい |
不動産投資は出口戦略が立てやすく、大きな利益を狙いやすい傾向があります。
一方、株式投資は初心者でも運用しやすい点が最大のメリットです。
それぞれ一長一短があるため、ご自身に合った投資方法はどちらか、時間をかけて検討すると良いでしょう。
不動産投資と株式投資のどっちから始めればいい?
不動産投資と株式投資、どちらから始めれば良いか分からないという方に向けて、最後におすすめの人をそれぞれ解説します。
不動産投資がおすすめの人
不動産投資がおすすめの人は、以下の通りです。
- 数百万円規模のキャピタルゲインを狙いたい人
- さまざまな情報を集めて、1つの対象を分析するのが好きな人
- 専門業者とのやり取りを面倒に感じない人
不動産投資は大きなキャピタルゲインを狙いたい方や、多角的な側面から情報を収集し、分析できる方に向いています。
また、基本的に関連業務は仲介会社や管理会社などに委託するため、各方面とのやり取りを面倒に感じず、楽しめる方もおすすめです。
株式投資がおすすめの人
株式投資がおすすめの人は、以下の通りです。
- 現物取引でリスクを抑えながら投資を学びたい人
- 数百万円規模の余剰資金がある人
- 手軽に投資を始めたい人
株式投資は現物取引に徹すれば、損失リスクを最小限に抑えられます。
社会情勢や企業の決算と相場の関係性が学べるため、安全に投資を学びたい方にはおすすめの選択肢です。
経営破綻しそうな企業の銘柄に手を出さなければ、現物投資でも大きな利益が見込まれるでしょう。
まとめ:不動産投資と株式投資はどっちもおすすめ
不動産投資・株式投資を比較する際は、初期費用や運用のしやすさなどから検討することが大切です。
場合によっては両者を併用し、分散投資するのも効果的です。
互いのデメリットを補完しながら資産を運用できるため、自分に合った投資スタイルを探していきましょう。
なお、弊社は不動産投資による資産形成をサポートしています。
売買によるキャピタルゲイン・賃貸経営でのインカムゲインのいずれも有益なアドバイスができるため、興味がある方は弊社の資産形成事業案内ページをご覧ください。
オンラインセミナーも随時開催しておりますので、スケジュールについては弊社ホームページ
「セミナー情報」よりご確認ください。
【関連記事】【キャピタルゲインで資産を増やす】キャピタルゲインとインカムゲインはどっちが向いてる?
【関連記事】不動産投資信託(REIT)とは?メリット・デメリットや利回りを解説
【関連記事】資産運用11種類のメリットやリスクを比較!初心者向けのコツも解説