資産5,000万円でも精神的余裕は意外と少ない?消えない不安の解消法も
資産5,000万円あれば、「もう安心」と考える方は多いでしょう。
しかし、実際には資産5,000万円を持つ「準富裕層」と呼ばれる層であっても、将来の不安や生活の心配は完全には消えません。
インフレや長寿リスクなど、資産が減少する要因は常に存在します。
この記事では、資産5,000万円がもたらす精神的余裕の実態や、実際に保有している方々の共通点を解説します。
精神的余裕を保つための資産の増やし方も紹介するので、今後の不安を解消したい方はぜひ参考にしてください。
目次
資産が5,000万円以上の「準富裕層」とは
資産5,000万円以上〜1億円未満の「準富裕層」は、富裕層に次ぐ経済的安定を持っています。
ここでは、準富裕層に関して以下の2点について解説します。
- 【基礎知識】富裕層の分類
- 資産規模と世帯数の推移
順に見ていきましょう。
【基礎知識】富裕層の分類
日本における富裕層は、純金融資産(預貯金・株式・投資信託などから負債を差し引いた額)によって分類されています。
種類 | 世帯の純金融資産保有額 | 世帯数 | 割合 | 資産規模 |
超富裕層 | 5億円以上 | 11.8万 | 0.2% | 135兆円 |
富裕層 | 1億円以上〜5億円未満 | 153.5万 | 2.8% | 334兆円 |
準富裕層 | 5,000万円以上〜1億円未満 | 403.9万 | 7.3% | 333兆円 |
アッパーマス層 | 3,000万円以上〜5,000万円未満 | 576.5万 | 10.3% | 282兆円 |
マス層 | 3,000万円未満 | 4,424.7万 | 79.4% | 711兆円 |
日本の大多数は「マス層」に属しており、富裕層・超富裕層を合わせても全体の3%程度しか存在しないことが分かります。
ただし、保有資産額ではマス層に匹敵する規模を誇り、経済に大きな影響を与える存在です。
準富裕層の世帯数は全体の7.3%であり、富裕層に近い水準の資産規模を有しながら、生活や投資スタイルは一般層に近い部分も多い、という点が特徴です。
引用元:野村総合研究所|野村総合研究所、日本の富裕層・超富裕層は合計約165万世帯、その純金融資産の総額は約469兆円と推計
資産規模と世帯数の推移
準富裕層の推移データは、下表の通りです。
準富裕層の世帯数 | 準富裕層の純金融資産総額 | |
2005年 | 約280.4万世帯 | 約182兆円 |
2021年 | 約325.4万世帯 | 約258兆円 |
2023年 | 約403.9万世帯 | 約333兆円 |
準富裕層は、2005年から見ると、明らかな拡大傾向にあります。
世帯数は2005年から2021年にかけて45万世帯増えており、2023年には120万世帯以上の増加となっています。
純金融資産総額に関しては、2005年から2021年にかけて76兆円(141%増)増加し、2023年には151兆円(183%増)も増えています。
準富裕層は世帯数・純金融資産総額ともに大きく増加しており、着実に裾野を拡大しているといえるでしょう。
引用元: 野村総合研究所|野村総合研究所、日本の富裕層・超富裕層は合計約165万世帯、その純金融資産の総額は約469兆円と推計
5,000万円以上の資産がもたらす精神的余裕
資産が5,000万円を超えた場合、多くの人が感じやすくなるのは経済的な安定感です。
住宅ローンや教育費、老後資金といった不安が和らぎ、生活の質を高める選択肢も広がります。
ここでは、資産5,000万円が与える3つの「精神的余裕」について解説します。
- 人生の選択肢が増える
- 本質的な価値に気づける
- 急な出費や将来に対する不安が軽減する
それぞれ詳しく見ていきましょう。
精神的余裕①:人生の選択肢が増える
資産5,000万円を築くと、人生における選択肢の幅が大きく広がります。
働き方では「収入を優先する働き方」から「やりがいを重視する仕事」へとシフトする余裕が生まれ、副業や起業など新しい挑戦に踏み出す人も少なくありません。
暮らし方においても、下記のような自己投資に資金を充てられるため、生活の質を高める行動を選びやすくなります。
- 持ち家の買い替えやリフォーム
- 趣味や旅行 など
また、子どもの教育や親の介護など、家族に関する決断にも柔軟性が増し、経済的な制約に縛られずに生活できるため精神的な安心感につながります。
資産が一定水準を超えることで、生活の安定だけでなく「人生を自分らしくデザインできる」心のゆとりが生まれる点は、大きな魅力といえるでしょう。
精神的余裕②:本質的な価値に気づける
資産が5,000万円以上あると、日常的な支出や将来の大きな出費に対する不安が薄れ、心にゆとりが生まれます。
そのゆとりは、価値の判断基準が「価格」から「本質」へと変わることにもつながります。
一般的には、高価なものほど価値があると考えがちですが、富裕層や準富裕層は「それが自分の人生に資するか」を基準に選択します。
例えば、高級車や高級時計といったステータスシンボルでも、ライフスタイルに合致していなければ購入せず、逆に100円ショップの商品であっても、役立つと判断すれば迷わず選びます。
このように、相対的な比較ではなく、絶対的な評価を重視するのが本質的価値観であり、精神的余裕があるからこそ実践が可能となります。
精神的余裕③:急な出費や将来に対する不安が軽減する
資産が5,000万円以上あると急な出費への備えが整っているため、精神的に安定しやすくなります。
医療費や住宅の修繕費など予期せぬ支出が発生しても、資金的な余裕があれば生活の質を大きく落とさずに対応が可能です。
また、老後の生活費についても「一定の資産がある」という事実が心の支えとなり、長生きリスクや介護費用への不安を和らげる効果があります。
ただし、不安が完全にゼロになるわけではありません。
物価上昇や投資環境などの変化によって、資産が目減りするリスクは常に存在します。
そのため、精神的余裕を維持するには「資産を増やし続ける工夫」が必要になります。
詳しくは「【精神的余裕を持ちたい方へ】資産を5,000万円以上に増やす・増やし続ける方法」を参照してください。
【精神的余裕だけではない】資産5,000万円以上の方に共通すること
資産5,000万円以上を保有する人々には精神的余裕だけではなく、生活や価値観に共通する3つの特徴が見られます。
- 健康も1つの投資先と考えている
- 資産については秘密主義を貫く
- 「いつの間にか富裕層」になっている
それぞれ詳しく見ていきましょう。
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共通点①:健康も1つの投資先と考えている
資産を築いた人々に共通する特徴の1つは、健康を資産と同等に考えている点です。
どれほど金融資産を持っていても、健康を失えば人生の質は大きく損なわれます。
そのため、運動や食事に気を配るだけではなく、定期的な健康診断や最新の医療サービスへの積極的な投資にも積極的です。
また、生活習慣に余裕を持たせることも重視しており、ストレスを減らす働き方や、趣味の時間の確保に力を入れる傾向があります。
このような取り組みは、医療費の抑制や長寿リスクへの備えにも直結します。
富裕層・準富裕層の人たちは、資産を守るうえで、健康維持が不可欠であると理解しているからこそ、健康も「将来のリターンを生む投資先」と位置づけて行動しているのです。
共通点②:資産については秘密主義を貫く
資産5,000万円以上の方に共通する特徴の2つ目は、資産状況について周囲に明かさない秘密主義である点です。
資産5,000万円以上を保有しているといっても、それを積極的に話す人は少なく、むしろ周囲には普通の生活者として見られていることが少なくありません。
資産状況を周りに明かさないことは、妬みや詮索を避ける目的だけでなく、防犯や資産防衛の観点からも合理的な行動といえます。
また、投資の成功談や資産額を話題にしてしまうと、不要な勧誘や、人間関係の摩擦を招くリスクが高まるでしょう。
そのため、身近な友人や親族に対しても資産内容を具体的に語らず、必要に応じて金融機関や専門家に限定して相談するケースが目立ちます。
表向きは質素に暮らしつつ、裏では堅実に資産を増やす姿勢こそが、長期的に富を維持する秘訣となっています。
共通点③「いつの間にか富裕層」になっている
近年増えているのが「いつの間にか富裕層」と呼ばれる人たちです。
「いつの間にか富裕層」とは、株式市場の上昇や新NISAなどの活用によって知らぬ間に資産が1億円を超えた層を指します。
40代後半から50代の会社員に多く、生活スタイルは以前と変わらず給与収入を中心に堅実に暮らしている点が特徴です。
資産が増えても派手な消費には走らず、むしろマス層に近い生活感を保っていることも少なくありません。
こうした層の存在は「資産形成が一部の特別な人だけのものではなく、一般の会社員でも実現可能である」ことを示しており、準富裕層やアッパーマス層にとって大きな励みとなるでしょう。
資産が5,000万円以上あれば老後の精神的余裕も大きい?
老後資金として5,000万円を蓄えた場合、一見すると「安泰」と感じられますが、実際には収入と支出のバランス次第で安心度は大きく変わります。
例えば、65歳以降に公的年金や労働収入がない場合、2人世帯の平均生活費は年間約360万円かかるため、5,000万円を全て取り崩しても、約14年弱で底をつくことになります。
結果、80歳前後には資金が枯渇してしまう計算です。
一方、公的年金を夫婦で平均月20.5万円受給できるケースでは、消費支出との差額が毎月約5.1万円の赤字にとどまり、年間で約62万円を貯金から補えば済みます。
この場合、5,000万円は80年以上持続する計算となり、長期的な安心材料になります。
つまり、同じ5,000万円でも「公的年金や労働収入があるかどうか」で老後の精神的余裕は大きく変わるのです。
貯金額の多寡に加え、収入の有無や生活費の見直しが、老後の安定を支える鍵となります。
引用元:
・総務省統計局|家計調査報告家計収支編2024年(令和6年)平均結果の概要
・厚生労働省|令和5年度厚生年金保険・国民年金事業の概況
【精神的余裕を持ちたい方へ】資産を5,000万円以上に増やす・増やし続ける方法
お金を増やす方法は、大きく分けて下表の3つです。
収入を増やす | 節約を徹底する | 資産運用を続ける | |
メリット | ・リスクが少ない ・長期的に安定する |
・手軽に始めやすい ・即効性がある |
効率的にお金を増やせる可能性がある |
デメリット | ・時間がかかる ・成果が見えにくい |
・増える金額は小さい ・継続が難しい |
・元本割れのリスクがある ・ある程度の知識がいる |
それぞれ詳しく見ていきましょう。
方法①:収入を増やす
収入を増やす具体的な方法は、下記の5点です。
- 現職で昇格・昇給を目指す
- 資格取得で手当や評価を上げる
- 転職で給与水準の高い職場へ移る
- 副業でスキマ時間を活用
- 独立・起業に挑戦する
資産を増加させるために収入を増やすことは、リスクが少ない王道のアプローチです。
昇格や転職などによる年収アップは、現実的な手段といえます。
特に会社員は、安定収入を得ながら副業や資格取得を進められるため、バランスよく収入源を増やすことが可能です。
ただし、成果が出るまでに時間がかかるため、継続的な努力が求められます。
方法②:節約を徹底する
資産を増やし続けるために節約する具体的な方法は、下記の6点です。
- 家計の固定費(家賃・保険・通信費)を見直す
- 給料が振り込まれたら真っ先に一部を貯蓄へ回す(先取り貯蓄を仕組み化する)
- クレジットカードは一括払いを基本にする
- ポイントやキャッシュレス決済を活用する
- 自炊を増やし、コンビニ利用を減らす
- 税金の控除制度(住宅ローン控除・生命保険料控除・ふるさと納税など)を活用する
節約は誰でもすぐに始められる方法であり、無駄遣いを減らすだけで資産形成のスピードを上げられます。
特に固定費の見直しは効果が大きく、長期的に資産を積み上げる力になります。
ただし、節約だけでは資産を大きく増やすのは難しいため、将来的には資産運用と組み合わせるのが理想です。
方法③:資産運用を続ける
資産を効率的に増やすための代表的な運用方法は、下表の通りです。
投資方法 | 期待利回り | リスク | リターン |
不動産投資 | 4~5% | 中 | 中~高 |
債券 | 0.1~4% | 低 | 低 |
株式投資 | 3~5% | 高 | 高 |
プライベートバンク | 3~10% | 中~高 | 中 |
ソーシャルトレンディング | 3~10% | 中~高 | 中 |
株式や投資信託は長期的な積立・分散が基本で、新NISAやiDeCoなどの制度を活用すれば効率的に資産形成できます。
不動産投資は安定収入が得られる一方、初期投資が大きい点に注意が必要です。
また、プライベートバンクやソーシャルトレンディングは比較的新しい手法であり、投資対象を慎重に選ぶ必要があります。
いずれにしても、余裕資金で長期的に続ける姿勢が重要です。
資産5,000万円があっても資産運用が重要である理由や、効率的に運用するためのより具体的な情報について知りたい方は、下記の記事をチェックしてみてください。
【関連記事】貯金が5,000万円を超えたら老後は安泰?資産を増やす・守る方法を解説
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資産5,000万円以上の方に関するよくある質問
資産5,000万円以上の方に関するよくある質問を、2つ紹介します。
- セミリタイアしても精神的余裕は続く?
- 資産をさらに増やすうえでおすすめの運用方法は?
順に見ていきましょう。
質問①:セミリタイアしても精神的余裕は続く?
セミリタイアによって精神的余裕は得られますが、それが継続するかどうかは資産運用・収支バランスの見直し次第です。
資産だけに頼ると、インフレや医療費など予想外の出費で不安が広がる可能性があります。
セミリタイア後も「収入源を維持する」「生活費を定期的に再評価する」などの工夫が大切です。
資産を取り崩すライフプランを描く場合も、リスク管理として資産運用や資産形成の仕組みの併用が望ましいでしょう。
セミリタイアにおける成功のポイントや注意点について知りたい方は、下記の記事をご覧ください。
【関連記事】貯金が3000万を超えたらセミリタイアできる?成功のコツや注意点も解説
質問②:資産をさらに増やすうえでおすすめの運用方法は?
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【関連記事】不動産投資ローンの金利ランキング!相場や返済額のシミュレーションも解説
まとめ:資産5,000万円以上がもたらす精神的余裕は「維持する努力」が必要になる
資産5,000万円があれば、多くの人が将来への安心感や、生活の選択肢を得られます。
しかし、その余裕は「何もしなくても大丈夫」というほど手放しで安心できるものではありません。
老後の医療費やインフレなど、長期的なリスクを考えれば、資産を守りつつ増やし続ける努力も必要です。
収入アップと節約、資産運用を組み合わせたバランスの良い実践が、精神的余裕を維持するための鍵となります。
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