賃貸業を先代から行ってきた地元の地主様で、幹線道路沿いがどんどん建替えられてゆく中で、取り残されている築40年超の木造平屋建ての長屋がありました。十年以上入居しているお年寄りがおられ、かわいそうだという気持ちもあり、長年そのままにしてあったそうです。

本心では、東海地震も懸念されておられ、阪神淡路大震災時に、倒壊したマンションオーナーが、怪我をした入居者から損害賠償請求を受け、裁判になり、敗訴したという話も聞いておられ、とても心配の種になっていました。

ちょうどその頃にお話を伺いました。

地震が発生したら、間違いなく倒壊するとオーナーも思っておられましたので、建替えのお話をさせて頂きました。

他のメーカーからは軽量鉄骨造2階建てのアパートを提案されておられましたが、当社は、地震がご心配なら壁式工法の鉄筋コンクリート造賃貸マンションはどうでしょうか？と賃貸マンションのご提案をさせて頂きました。

プランや間取りを何度も打ち合わせさせていただき、お気持ちも固まったところで、耐震診断から手をつけてゆきました。

耐震診断には条件がありますが、市の方で、無料で行っていただきました。

もちろん「倒壊の危険性」ありでご心配どおりの結果だったので、その時の入居者様にもお話させていただき、ご退去をして頂くための、次のお部屋の手当てをさせていただき、入居者様には問題なくご退去していただきました。

先代からの入居者様で非常に感謝されていたことを思い出します。

土地自体が非常に狭く、プランは間口が狭い間取りを悪戦苦闘しながらお客様と作り上げました。

また、デザイナーの先生からのアドバイスを頂き、オーナー様もご満足のゆく広々とした１LDKを完成することができました。

今まで、心配の元だった耐震力の低い築年数の経過した木造の長屋を、しっかりした耐震の壁式工法鉄筋コンクリート造に建替えることで、その心配を払拭できたと喜んでおられます。