不動産小口化商品とは?メリット5つ&デメリット3つを徹底解説

不動産の所有権を分割し、手軽な金額にコストダウンして商品化する「不動産小口化商品」が注目されています。

不動産小口化商品は、物件の一部を共同購入することで物件の所有権を得ながら、節税効果や投資リスクの分散化が可能です。

しかし、商品の種類によってメリット・デメリットが分かれており、商品の種類に気づかず取り返しのつかないミスをしてしまう方も少なくありません。

そこでこの記事では、不動産小口化商品のメリット・デメリットをそれぞれ解説します。

具体的な商品内訳や危険性にも触れるので、低リスクの不動産投資を検討している方は参考にしてください。


不動産小口化商品とは?

不動産小口化商品とは、物件の所有権を分割し、複数の出資者と共同運営する投資商品です。

不動産を丸ごと購入するより費用を抑えながら物件の所有権を得られる点に注目が集まっています。

また、物件を管理・運用する事業者は「不動産特定共同事業法」と呼ばれる法律で管理されており、信頼性の高い事業が担っている点も特徴です。

引用元:国土交通省|令和4年不動産特定共同事業(FTK)の利活用促進ハンドブック

 

不動産小口化商品は危険と言われる理由

「不動産小口化商品が危険」と言われる理由として、物件を運営・管理する事業者の倒産や、空室による賃料低下など安定性に欠ける部分などが挙げられます。

また、商品の種類によっては不動産の所有権を獲得できず、節税効果が適用されないため注意が必要です。

不動産小口化商品は低額から始められる反面、それぞれの特性や運用期間を考慮した投資が求められます。

通常の不動産投資とは異なり、知っておくべき知識が多い点も、危険性を底上げする原因といえるでしょう。

 

不動産小口化商品の種類

不動産小口化商品は大きく3つに分類されます。

  • 匿名組合型
  • 任意組合型
  • 賃貸型

複数人が少額ずつ投資をおこない、共同保有する点に変わりはありません。

最大のポイントは、物件の所有者が変化する点です。

匿名組合型 任意組合型 賃貸型
不動産投資の負担 低(出資のみ) 大(共同購入と出資) 中(共同購入のみ)
物件所有の有無 ×
収益の税区分 雑所得 不動産所得 不動産所得
節税効果 ×

匿名組合型は安価で不動産投資を始められる反面、運営事業者のみが不動産を所有する形になります。

投資者が物件を所有できる訳ではないため、不動産を活かした節税効果は生まれません。

任意組合型・賃貸型は物件を共同購入し、投資者が登記登録をおこなえるメリットを持っています

全体として費用相場は高くなる一方、一般的な不動産投資と同様の節税効果が期待できます。

 

不動産小口化商品の5つのメリット

不動産小口化商品のメリットは5つです。

  1. 相続対策になる
  2. 物件の管理・運用が不要
  3. 不動産運用のプロが選んだ物件に投資ができる
  4. リスク分散になる
  5. 少額からの投資で不動産を保有できる

購入費用の高い物件を小口化することで、不動産投資の特徴を活かしつつ、安価で投資を行える点が魅力です。

それぞれのメリットについて詳しく解説します。

 

 メリット①:相続対策になる

不動産譲渡による相続をおこなうことで、現金譲渡よりも税率を引き下げられます。

また、条件を満たすことで物件面積の一部が減税される「小規模住宅等の特例」を活用すると、50~80%の減税も可能です

しかし、匿名組合型の小口化商品を選んでしまうと、不動産を所有できないため節税効果は見込めません。

相続を視野においた投資をする場合は注意しましょう。

引用元:国税庁|令和4年No.4124 相続した事業の用や居住の用の宅地等の価額の特例(小規模宅地等の特例)

 

メリット②:物件の管理・運用が不要

不動産小口化商品は物件運用を専門家に一任するため、管理・運用のランニングコストがかかりません。

物件管理の手間なども含めると、一石二鳥のメリットといえるでしょう。

不動産投資のネックともいえる維持費をカットすることで、手軽に不動産投資の恩恵を受けられるのが強みです。

 

 メリット③:不動産運用のプロが選んだ物件に投資ができる

3つ目のメリットは、不動産運用のプロが選んだ物件に投資できるという点です。

不動産投資は安定性の高い収益が望める一方、リスク・リターンの差も激しい金融商品です。

空室による賃料低下や、自然災害による破損などの危険性もはらんでいます。

しかし、不動産小口化商品は、経験豊富なプロが選定してくれるため、集客率の高い物件へ投資が可能です。

投資費用を抑え、収益性に優れた物件へ投資できる点も魅力といえるでしょう。

【関連記事】不動産投資で成功する人の特徴5つと失敗する人の特徴5つを紹介

 

 メリット④:リスク分散になる

資産運用はリスク・リターンが整った、バランスの良いポートフォリオが重要だといわれています。

株式や投資信託は景気の影響を受けやすく、一気にマイナス益を含むことも珍しくありません

不動産小口化商品を投資枠に取り込むことで、流動性の低い投資先が確保できます

物件に居住している限り賃料が発生するため、リスク分散を考慮した投資にも最適です。

 

メリット⑤:少額からの投資で不動産を保有できる

不動産小口化商品は、購入費用の高い不動産投資に対して、ローンを組まずに始められる点が最大の強みです

物件を分割して購入するため、任意組合型でも一口あたり100万円が相場といわれています。

集客に不安を抱える物件へ300万円を投資するのではなく、複数の優良物件に100万円ずつ投資して保有することも可能です。

相場は1口100万円ですが、ゴールドトラストのサービスである、ゴールドクラウドは1口1万円から気軽に始められるものもあるので、気になる方はこちらからご覧ください。

 

不動産小口化商品の3つのデメリット

不動産小口化商品のデメリットは3つです。

  1. 元本保証・賃料収入の保証はない
  2. 選択肢が少ない
  3. 物件を所有できない商品も存在する

不動産小口化商品は比較的歴史が浅く、投資手法としてマイナーな商品といえます。

人気商品は倍率が高く、売り切れてしまうことも。それぞれのデメリットについて詳しく解説します。

 

デメリット①:元本保証・賃料収入の保証はない

物件集客に失敗して賃料を回収できなかった場合、投資元本を下回る可能性も。

不動産商品は軌道に乗ると安定するものの、管理・運用によっては赤字に転じやすい特性を持っています。

利率を見て闇雲に投資するのではなく、オーナー目線になって物件を見極めることも重要です。

通常の不動産投資と同様に足を運び、立地条件を確認するよう心掛けましょう

 

デメリット②:選択肢が少ない

不動産小口化商品はクラウドファンディングの形式を取るものも多く、先着順で売り切れてしまうことも珍しくありません

倍率の高い人気商品は、募集期間の途中で応募が締め切られることも。

前もって不動産エリアと投資予算を検討しておき、条件の当てはまる商品が来た時に迷わず購入できる体制を整えておきましょう。

 

デメリット③:物件を所有できない商品も存在する

匿名組合型の商品を選んでしまった場合、物件の所有者は運営・管理をおこなう事業者になるため注意しましょう

1口1万円の分散投資として有効といえますが、節税効果は期待できません。

不動産投資と同じメリットを受けたい場合、任意組合型・賃貸型の不動産小口化商品を購入することを意識しましょう。

 

まとめ:不動産小口化商品ならゴールドトラスト

不動産小口化商品は、少額で不動産投資のメリットを感じられる話題の金融商品です。

  • 相場として約100万円から物件を所有できる
  • 不動産保有による節税効果を受けられる
  • 流動性が低くリスク分散として効果的

不動産小口化商品は、ローンを組まずに約100万円から不動産投資を始められるため、リスク分散の投資枠として注目されています。

また、不動産収益は税区分が「不動産所得」となり、税区分で優遇される部分も。

賃料収益による安定性と相まって、長期保有に適した金融商品といえるでしょう。

ゴールドトラストでは、1口1万円から購入ができる不動産小口化商品「ゴールドクラウド」もございます。

投資資金を抑えて不動産投資に挑戦したい方は、ぜひ検討してみてください。

オンラインセミナーも随時開催しておりますので、スケジュールについては弊社ホームページ
セミナー情報」よりご確認ください。


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この記事の監修者

西尾 陽平
西尾 陽平
役職
土地活用事業部 執行役員
保有資格
資産形成シニアコンサルタント、2級ファイナンシャル・プランニング技能士

大学卒業後同社へ入社し、地主さんの土地活用という資産形成や節税を実践で学び、現在は土地のない方へ、土地から紹介し不動産の資産形成の一助を行っている。実践の中で身に付いた視点で、分かりやすく皆様に不動産投資のあれこれをお伝えしています。