アッパーマス層とは?30代・40代・50代の割合や準富裕層になる方法も

日本では保有する純金融資産額によって5つの階層に分類され、その中でも3,000万円以上〜5,000万円未満の世帯はアッパーマス層と呼ばれます。
資産形成における1つの指標にもなりますが、「実際どのような立ち位置になるのか気になる」という方もいるでしょう。
この記事では、アッパーマス層について、30代・40代・50代の割合を踏まえながら解説します。
準富裕層になる方法や資産形成の悩みもあわせて紹介するので、ぜひ参考にしてください。
目次
アッパーマス層とは

アッパーマス層の基礎知識として、以下の2点を紹介します。
- 意味
- 世帯数の推移
それぞれ詳しく見ていきましょう。
意味
アッパーマス層とは、純金融資産保有額が3,000万円以上5,000万円未満である世帯のことです。
準富裕層に次ぐ純金融資産保有額であり、全体のおよそ上位20%に入ります。
野村総合研究所による2023年の集計によると、日本における階層別の純金融資産保有額は、下表の通りです。
| 種類 | 世帯の純金融資産保有額 | 世帯数 | 割合 | 資産規模 |
| 超富裕層 | 5億円以上 | 11.8万 | 0.2% | 135兆円 |
| 富裕層 | 1億円以上〜5億円未満 | 153.5万 | 2.8% | 334兆円 |
| 準富裕層 | 5,000万円以上〜1億円未満 | 403.9万 | 7.3% | 333兆円 |
| アッパーマス層 | 3,000万円以上〜5,000万円未満 | 576.5万 | 10.3% | 282兆円 |
| マス層 | 3,000万円未満 | 4,424.7万 | 79.4% | 711兆円 |
全体の約80%がマス層となっており、アッパーマス層以上は日本でも少ないことが分かります。
アッパーマス層は、富裕層・準富裕層の1歩手前に位置付けられていることをまず覚えておきましょう。
引用元:野村総合研究所|野村総合研究所、日本の富裕層・超富裕層は合計約165万世帯、その純金融資産の総額は約469兆円と推計
世帯数の推移
アッパーマス層は準富裕層以上への移行にともない、世帯数が減少しています。
純金融資産および世帯数の推移は、下表の通りです。
| 準金融資産 | 世帯数 | |
| 2005年 | 246兆円 | 701.9万世帯 |
| 2013年 | 264兆円 | 651.7万世帯 |
| 2023年 | 282兆円 | 576.5万世帯 |
実際、株式や投資信託などの資産価値は上昇しており、富裕層や準富裕層の世帯数は増加しています。
そのため、アッパーマス層から富裕層や準富裕層を目指すことも、十分に実現可能であるといえるでしょう。
【年代別】アッパーマス層の割合

ここではアッパーマス層の割合について、以下の年代ごとに紹介します。
- 30代の割合
- 40代の割合
- 50代の割合
それぞれ詳しく見ていきましょう。
30代の割合
30代におけるアッパーマス層の割合は、4.0%と非常に少ない値です。
30代では結婚や子育てで出費が必要となり、負債額が高くなる傾向にあります。
30代の割合および貯蓄・負債額の平均は、下表の通りです。
| 割合 | 4.0% |
| 貯蓄の平均(40歳未満) | 867万円 |
| 負債額の平均(40歳未満) | 1,765万円 |
貯蓄の平均は1,000万円にも至っていない一方で、負債額の平均は1,765万円と高くなっているのが特徴的です。
比較的若い世代の30代において、アッパーマス層となっている人は少数であると認識しておきましょう。
引用元:
・J-FLEC(金融経済教育推進機構)|2024年家計の金融行動に関する世論調査
・総務省統計局|家計調査報告貯蓄・負債編 2024年(令和6年)平均結果の概要(二人以上の世帯)
40代の割合
40代におけるアッパーマス層は、30代より増加しているものの9.6%と少ない割合です。
子どもの教育費はもちろん、マイホームの購入などによりさらに負債額が増える傾向も見られます。
40代の割合および貯蓄・負債額の平均は、下表の通りです。
| 割合 | 9.6% |
| 貯蓄の平均 | 1,230万円 |
| 負債額の平均 | 2,095万円 |
30代よりも貯蓄は増えていますが、それ以上に負債額の増加が顕著です。
40代の段階では30代と同様、もしくはそれ以上に出費を要する時期であるといえるでしょう。
50代の割合
50代になると徐々に子育てが落ち着き、収入も増加する傾向にあるため、アッパーマス層の割合は16.0%と年代を重ねるごとに増えています。
実際、貯蓄の平均が負債額の平均を上回っているのも特徴的です
50代の割合および貯蓄・負債額の平均は、下表の通りとなります。
| 割合 | 16.0% |
| 貯蓄の平均 | 1,438万円 |
| 負債額の平均 | 1,360万円 |
早期退職や定年による退職金の受け取りも、割合が増えている要因の1つです。
50代は30代・40代と比較すると、資産に余裕が生まれてくるタイミングといえるでしょう。
アッパーマス層の特徴

アッパーマス層の特徴は、以下に挙げる2つです。
- 本業・副業による収入が多い
- 生活や思考に自分なりの確かな基準がある
それぞれ詳しく見ていきましょう。
なお、金融資産が3,000万円以上の人たちの職業や、生活・思考パターンについて知りたい方は、下記の記事もぜひご覧ください。
【関連記事】金融資産が3,000万円以上の人たちの日常|職業や生活・思考パターンも
特徴①:本業・副業による収入が多い
アッパーマス層の特徴として、本業・副業による収入が多いことが挙げられます。
アッパーマス層によく見られる職業は、以下の通りです。
- インカムリッチ・プロフェッショナル
- 副業している会社員
- 起業家
インカムリッチ・プロフェッショナルとは、弁護士や医者など専門性が高い職業のことです。
実現するのは容易ではありませんが、起業に成功すれば会社員以上の収入を得られる可能性もあります。
また、一般的な会社員でも、不動産投資や株式投資などの副業が軌道に乗れば、アッパーマス層になることも可能です。
本業および副業による安定した収入は、資産形成の基盤になるといえるでしょう。
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特徴②:生活や思考に自分なりの確かな基準がある
アッパーマス層では、浪費を抑えた堅実な生活を送り、地道に資産運用を続けている方が多い傾向にあります。
アッパーマス層の人たちが持つ自分なりの基準は、以下の通りです。
- 節約志向が強い
- 明確な目標に向かって資産運用を続ける
- プライベートタイムを大切にする
- 自分の中に確固たる価値基準がある
- 健康維持にも投資する
プライベートタイムや健康に目を向け、心身ともに充実した暮らしをしているのも特徴の1つです。
収入を増加させるだけでなく、日頃の小さな意識も重要になると心に留めておきましょう。
アッパーマス層でよくある資産形成の悩み

アッパーマス層でよくある資産形成の悩みは、以下に挙げる2つです。
- インフレの影響が気になる
- 老後資金はある程度確保しつつも不安が残る
それぞれ詳しく見ていきましょう。
悩み①:インフレの影響が気になる
日本ではインフレ傾向が続いており、それに伴い支出の負担も増加しています。
同じ資産額でも、過去・現在・未来では価値が変動するものです。
例えば、老後生活には、一般的に約2,000万円が必要と言われていました。
しかし、インフレの影響によって現在では、2,000万円でも厳しい状況です。
アッパーマス層では今後もインフレの影響は続くと想定し、さらなる資産形成を目指している方が多数となっています。
悩み②:老後資金はある程度確保しつつも不安が残る
日本において比較的資産の多いアッパーマス層ですが、預貯金をただ取り崩すのではなく、投資に回して運用するケースも多くあります。
例えば、2人以上世帯の月間平均支出は30万243円となっており、年間に換算すると約360万円です。
65歳から取り崩しを始めると、資産3,000万円の場合にはおよそ73歳で資金がなくなってしまいます。
資産5,000万円の場合でも、78〜79歳の間に資金が尽きる計算です。
厚生労働省のデータによると、令和6年における日本人の平均寿命は80歳を超えており、老後資金としては不安が残ります。
収入源を確保しているサイドFIREであれば目指せますが、FIREは生活水準を維持したい場合、実現は困難です。
具体的な資産運用戦略については次項で紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
アッパーマス層から準富裕層・富裕層へ!おすすめ資産運用戦略

アッパーマス層から準富裕層・富裕層を目指すためにおすすめの資産運用戦略は、以下に挙げる5つです。
- 不動産投資
- 債券
- 株式投資
- プライベートバンク
- ソーシャルレンディング
それぞれ詳しく見ていきましょう。
なお、3,000万を1億に増やすために目標とすべき利回りや、節税のコツについて知りたい方は、下記の記事もぜひご一読ください。
【関連記事】3,000万を1億に増やす方法とは?目標の利回りや投資・節税のコツも解説
資産運用戦略①:不動産投資
不動産投資は、インフレに強く資産価値を維持しやすいため、安定した運用を実現できるのが魅力の投資先です。
購入したワンルームマンション・一棟アパートなどを活用し、賃料収入や売却益の獲得を目指します。
不動産の用意にはある程度の元手が必要となりますが、賃料収入が見込めれば着実に資産を増やせます。
地価の変動によっては、多額の売却益を獲得することも可能です。
安定性の高い不動産投資は、第一に検討したい資産運用方法といえるでしょう。
なお、弊社ゴールドトラストの「賃貸マンションアパート(一棟買い):トチプラス」では、不動産投資のプロが土地探しからサポートしています。
不動産投資による資産形成を目指したい方は、ぜひ一度弊社までご相談ください。
資産運用戦略②:債券
債券は、国や企業にお金を貸して利子を受け取るため、リスクの低さが特徴の運用方法です。
国に対してお金を貸す国債では、相場が変動したとしても元本割れする心配はありません。
ただし、リスクが低い反面、リターンも少ない点には注意が必要です。
債券のみでアッパーマス層から準富裕層・富裕層を目指す場合には、かなりの年月を要します。
そのため、債券は分散投資の選択肢として考えましょう。
資産運用戦略③:株式投資
株式投資は、企業が発行する株式の売買や配当金で収益を得る運用方法です。
企業の業績や経済状況などによって株価は変動するため、大きなリターンを得られる可能性もありますが、同様に元本割れのリスクもあります。
そのため、1つの株式に集中するのではなく分散投資を心がけ、リスクを抑えながら運用するのが重要です。
株式投資では分散投資を基本に、市場や企業の動向を見極めながら運用しましょう。
資産運用戦略④:プライベートバンク
プライベートバンクは、金融機関が資産の管理・運用をサポートするサービスのことです。
専門家のアドバイスを踏まえて資産運用できるため、初心者の方でも取り入れやすい手法となります。
主なサポート内容は、以下の通りです。
- 相続対策や節税
- 国際分散投資
- ファミリートラスト(家族信託) など
ただし、信託報酬やコンサルティング料がかかる点は、デメリットとなります。
富裕層に向けたサービスのため、資産額が5,000万円ほどの方は選択肢の1つとして検討しましょう。
資産運用戦略⑤:ソーシャルレンディング
ソーシャルレンディングは、お金を借りたい側とお金を貸して収益を得たい側をつなぎ合わせるサービスです。
企業や個人で利用でき、インターネット上でお金の貸し出しおよび利子を得る仕組みとなります。
比較的高い利回りが期待できますが、元本保証はなくリスクも高いのが特徴です。
投資先の将来性を見極める力が求められるため、決して容易な資産運用方法ではありません。
他の資産運用が順調な場合には、分散投資の一環としてソーシャルレンディングの導入も視野に入れましょう。
なお、今回紹介した方法の運用シミュレーションを知りたい方は、下記の記事もあわせてチェックしてください。
【関連記事】5,000万円の運用シミュレーション|投資先別・ポートフォリオ別で解説
アッパーマス層から準富裕層を目指すなら相続税対策も必須

準富裕層への到達には、収入だけでなく支出にも目を向けることが近道となります。
アッパーマス層から準富裕層を目指すなら、以下に挙げる相続税対策が必須です。
- 生命保険を活用する
- 小規模宅地等の特例で減額を図る
- 二次相続も考慮する
被相続人の死亡によって生命保険を得る場合には、相続人1人当たり500万円の非課税枠を利用できます。
また、二次相続では基礎控除が低下し、配偶者の税額の軽減を利用できないため、相続税を抑えるには生前贈与を実施するのも効果的です。
「マス層→アッパーマス層→準富裕層」とステップアップしたい方は

マス層・アッパーマス層から準富裕層へとステップアップするには、資産拡大のノウハウを学ぶことが大切です。
実際、準富裕層となった方の中には「いつの間にか富裕層」が一定数存在し、従来の富裕層よりも金融知識や商品特性の理解が不十分なケースもあります。
老後資金を確保し、生活水準を安定的に維持するためにも、資産形成の知識を身につけましょう。
なお、弊社ゴールドトラストが実施しているセミナーでは、資産形成のポイントや戦略をお伝えしています。
アッパーマス層から準富裕層を目指している方は、「セミナー情報ページ」をぜひご覧ください。
まとめ:アッパーマス層はマス層と準富裕層の中間にあたる

アッパーマス層はマス層と準富裕層の中間に位置づけられており、純金融資産保有額は日本の上位20%にあたります。
着実な資産形成を続けていくと、準富裕層・富裕層へ到達することも夢ではありません。
安定した老後生活を実現するためにも、資産運用の知識やノウハウを習得しましょう。
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