貯金3000万でセミリタイアは可能?成功させるコツや注意点を解説
セミリタイアとは、定年を迎える前に退職して自由な時間を楽しみながら貯蓄やアルバイト収入などで生活することで、誰しも一度は憧れるライフスタイルです。
「貯金3,000万でセミリタイアしたいけど、足りるか不安」と考える方も多いでしょう。
大まかに「これくらいあれば大丈夫だろう」と甘く考えていると、生活費が足りないなどトラブルを招く場合もあるため注意が必要です。
そこで本記事では、貯金3,000万でセミリタイアはできるかをシミュレーションを交えて紹介します。
セミリタイアを成功させるコツや注意点なども解説するので、ぜひ参考にしてください。
目次
貯金3000万でセミリタイアはできる?
月に必要な金額や何歳まで働くかによって異なりますが、貯金3,000万でセミリタイアすることは可能です。
50歳でセミリタイアする場合を想定し、月の生活費を20万円と30万円に分けてシミュレーションしてみましょう。
生活費20万円/月 | 生活費30万円/月 | |
年金受給までの期間 | 15年 | 15年 |
年金受給までに必要な生活費 | 3,600万円 (20万円×12ヶ月×15年) |
5,400万円 (30万円×12ヶ月×15年) |
貯蓄との差額 | 600万円 | 2,400万円 |
60歳まで働く場合に必要な額 | 5万円/月 (600万円÷10年÷12ヶ月) |
20万円/月 (2,400万円÷10年÷12ヶ月) |
65歳まで働く場合に必要な額 | 約3.3万円/月 (600万円÷15年÷12ヶ月) |
約13.3万円/月 (2,400万円÷15年÷12ヶ月) |
生活費を月20万円とした場合には、年金受給までの期間を月約3.3万〜5万円の収入を得れば問題ないため、十分に実現可能な範囲だといえます。
一方で、生活費を月30万円とした場合は、月約13.3万〜20万円必要で、パートタイムやアルバイトのみでは達成するのが困難です。
また、資産運用などを交えて65歳まで月15万円の収入を得ながら月20万円で生活した場合を試算してみましょう。
貯蓄3,000万円+収入2,700万円(15万円×12ヶ月×15年)−生活費3,600万円=2,100万円
65歳時点で2,100万円のお金が残った状態で、年金受給がスタートします。
65歳以降の生活費の想定は、以下の通りです。
月額の収入29万円(厚生年金14万円+資産運用・アルバイトの収入15万円)−月の生活費20万円=+9万円
年齢に合わせてアルバイトなどの収入が減ることを考慮しても、十分ゆとりを持って生活できるでしょう。
【関連記事】老後資金をいくら貯めてる?平均貯蓄額と3つの貯める方法を解説
貯金3000万でセミリタイアを成功させる3つのコツ
貯金3,000万でセミリタイアを成功させるコツは、以下の3つです。
- セミリタイア前に資産運用を始める
- 定期的に資産の運用方法を見直す
- 固定費や無駄な支出を減らす
ポイントを押さえて、セミリタイアを実現しましょう。
コツ①:セミリタイア前に資産運用を始める
ゆとりある老後のためには、お金を増やすことが必要となり、資産運用が欠かせません。
しかし、運用スキルや相場感を短期間で身につけるのは難しく、セミリタイア前から資産運用に取り組むことが求められます。
初心者には難易度の高い投資方法もあり、「セミリタイア後に始めればいいだろう」と考えていると、思うように資産を増やせない可能性もあるでしょう。
まったくの初心者であれば、長期的に分散して投資するのがセオリーなので、早期から実践していくのがおすすめです。
コツ②:定期的に資産の運用方法を見直す
市場や社会情勢は日々変動するので、定期的に運用方法を見直したり、資産運用について勉強し続けたりすることが大切です。
運用方法を見直すには、ポートフォリオをチェックするのが効果的だといえます。
ポートフォリオとは資産の組み合わせのことで、定期的な確認を通して資産の偏りを防げるのが特徴です。
また、過去に学んだ投資方法が長期的に有効とは限りません。
最新情報や運用方法を学びながら投資に取り組むと、時代に合った資産運用ができます。
ニュースなどでの情報収集はもちろん、本やセミナーを活用して専門知識・ノウハウを入手しましょう。
資産形成の方法を学びたい方は、弊社ゴールドトラストのセミナー情報・活動報告をご覧ください。
【関連記事】【初心者向け】投資のポートフォリオとは?作成例やチェックポイントを解説
コツ③:固定費や無駄な支出を減らす
計画的にセミリタイア後の生活を送るためにも、固定費や無駄な支出を減らしましょう。
まず、以下の固定費を見直すのがおすすめです。
- 携帯代
- 水道光熱費
- 各種保険料
- 家賃
プロバイダーを切り替えたり、プラン内容を再度チェックしたりすることで、毎月の出費を節約できます。
目標の生活費を決めてから、現在の固定費一覧を作成して全体を見直してみてください。
続いて、以下のような大きな支出には注意が必要です。
- 自宅用の戸建てやマンション
- 車
- 貴金属
投資用の不動産や貴金属であれば将来的に資産が増える可能性がありますが、個人用の場合にはセミリタイア後にローンが生活を圧迫する場合があります。
貯金3000万のセミリタイアにおける2つの注意点
貯金3,000万のセミリタイアにおける注意点は、以下の2つです。
- 預金だけではお金が増えにくい
- 未来に備える
注意点を事前にチェックしておけば、セミリタイアしてから後悔するリスクを回避できるでしょう。
注意点①:預金だけではお金が増えにくい
預金だけではお金が増えにくく、セミリタイア後に貯金のみで生活すると、資産を減らし続けることになります。
預金の平均金利は、以下の通りです。
種類 | 平均金利 |
普通預金 | 0.001% |
貯蓄預金 | 0.001% |
大口定期 | 0.003〜0.007% |
例えば、100万円を普通預金に預けた場合には、1年間でもらえる利息は税引き前で10円となります。
ネット銀行では0.2〜0.3%の金利もありますが、資産を増やすのは困難です。
一方で、商品によって差はあるものの、投資信託の場合は平均利回りは3~10%です。
リスクがありますが、投資のほうが効率よく資産を増やせます。
ただし、預金には使いたいときに利用できるなどのメリットもあるため、バランスよく資産を構成することが重要となるでしょう。
注意点②:未来に備える
さまざまな未来を想定したライフプランの設計をして、資産運用に取り組みましょう。
具体的には、以下のような出来事を想定しておくのがおすすめです。
- 市場の変動
- 社会情勢や経済状況の変化
- 病気やケガ
- 台風や地震などの災害
病気は事前に予想できる可能性もありますが、災害や経済状況の変化を予測することはできません。
しかし、「災害に遭った場合の対処法」や「インフレになった場合の資産運用」などを事前に検討しておくと、万が一の場合にもスムーズに対応できます。
貯金3000万でセミリタイアする前に始めたい資産運用3選
貯金3,000万でセミリタイアする前に始めたい資産運用は、以下の3つです。
- 株式投資
- 債券投資
- 不動産投資
それぞれの特徴を解説するので、自分に合う投資方法を見つけてください。
方法①:株式投資
株式とは、企業が資金の出資者に対して発行する証券のことです。
株式投資では、「キャピタルゲイン(売買益)」と「インカムゲイン(配当金)」の2種類で利益を得られます。
キャピタルゲインでは個人で売買のタイミングを判断する必要がありますが、大きな利益を得られるのが特徴です。
セミリタイア後には時間に余裕があるため、投資先の調査や値動きのチェックを十分にでき、株式投資で成功できる可能性があります。
退職前から株式投資を実践しておけば、スムーズな運用ができるでしょう。
方法②:債券投資
債券とは、国や企業が投資家から資金を借りる際に発行する証券のことです。
債券投資では、債券の発行元から利子を受け取ることで収入を得ます。
さらに、償還日に元本が返ってくるのも特徴です。
満期までの利率が決まっており、セミリタイア後に安定した利益を得られるので、値動きに一喜一憂したくないという方にも向いています。
途中での売却も可能ですが、満期保有を前提としていることから、セミリタイア前から取り組む必要があるでしょう。
方法③:不動産投資
不動産投資では、「キャピタルゲイン(売買益)」と「インカムゲイン(家賃収入)」の2パターンで収入を得られます。
特に家賃収入を得る場合には、継続的に安定した収入を得られるので老後の資金対策にも有効です。
また、不動産は他の金融商品とは異なり、モノ自体に価値がある実物資産で、経済状況が変化しても価値が落ちにくいという特徴があります。
万が一の場合には売却して現金を得られるので、保険代わりに投資するのもおすすめです。
まとめ:貯金3000万でも工夫次第でセミリタイアは可能
月の生活費を20万円に設定するなど工夫次第では、50代に貯金3,000万円でセミリタイアすることは可能です。
退職前に株式や不動産投資などの資産運用を始めたり、定期的に資産の運用方法を見直したりすることで、セミリタイアを成功させましょう。
資産が3,000万円以上あるならば、運用の選択肢は格段に広がります。
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