不動産投資信託(REIT)とは?メリット・デメリットや利回りを解説
近年、老若男女問わずさまざまな世代から注目されている投資信託。
その中でも不動産の投資信託は、少額から始められるとして人気の高い金融商品の1つです。
この記事では不動産投資信託、いわゆるREITについて詳しく紹介します。
メリット・デメリットから仕組みや利回りまで徹底的に解説しているので、投資信託に興味のある方は今後の参考にしてください。
目次
不動産投資信託(REIT:リート)とは
そもそも投資信託とは、運用会社が株や債券などをバランスよくセットにし、それらを販売する仕組みです。
投資家は個人で株の銘柄などを選ぶ必要がなく、運用は投資のプロである運用会社に任せておけるため、専門的な知識がない人でも始めやすくなっています。
ここでは不動産の投資信託について、以下の3つを解説します。
- 仕組み
- 投資対象
- 不動産投資との違い
それぞれ詳しく見ていきましょう。
仕組み
REITも通常の投資信託と同様で、投資のプロである運用会社に投資資金を支払います。
REITの運用会社は「投資法人」と呼ばれ、さまざまな不動産に投資をします。
おおまかな流れは、下記の通りです。
- 投資家が投資法人に投資する
- 投資法人が不動産に投資する
- 不動産から投資法人が賃貸収入を得る
- 投資法人が投資家に分配金を与える
このように投資法人が投資家の代わりに、不動産投資するような仕組みになっています。
投資対象
投資対象の不動産には、具体的に下記のようなものがあります。
- オフィス
- 住宅
- 商業施設
- ホテル
- 物流施設
投資方法は、以下の3つです。
特化型 | オフィスビルのみ、商業施設のみのように特定の不動産にのみ投資するタイプ |
複合型 | オフィスビル+商業施設のように2つの不動産を組み合わせて投資するタイプ |
総合型 | 不動産を限定せずさまざまな不動産に投資するタイプ |
また日本国内の不動産に投資するJ-REITや、海外の不動産に投資する米国REITや豪州REITなど、さまざまな種類があります。
国内より海外の方が高利回りの傾向ですが、為替変動リスクや損失リスクも大きくなるため注意が必要です。
【関連記事】海外不動産投資とは?メリット・デメリットや注意点を解説
不動産投資との違い
不動産投資との大きな違いは、投資額と手軽さです。
不動産へ直接投資する場合は、アパートや住宅を購入し賃借人を募集し、管理・運営をしながら賃貸収入を得ます。
初手に大きな額が必要になる上に、賃借人の募集や住宅の管理などの知識も必要です。
一方REITは、少額投資から始めることも可能で、管理や運営などは投資家が行う必要がありません。
どちらも一長一短がありますが、気軽に不動産投資を始めたい人にはREITがおすすめです。
不動産投資信託における3つのメリット
REITのメリットは以下の3つです。
- 初心者でも始めやすい
- 流動性が高い
- 分配金を受け取れる
それぞれ詳しく見ていきましょう。
メリット①:初心者でも始めやすい
1つ目のメリットは、以下に挙げる理由により初心者でも始めやすい点にあります。
- 予備知識が不要
- 少額投資が可能
- 分散投資によるリスク軽減
前述の通り、不動産への直接投資は物件の管理や売買の知識などが必要になり、初心者の挑戦は容易ではありません。
一方REITは、投資法人が販売しているセットを購入するだけであり、面倒な運用や管理は資産管理会社や不動産管理会社などのプロに任せられます。
また少額から始められることも、大きな魅力です。
REITは10万円から100万円程度の値段で販売されており、実物不動産を購入するよりも少ない投資額で始められます。
さらにREITでは、複数の不動産に投資する分散投資が可能です。
分散投資はハイリターンは見込めないものの、万が一の場合にリスク低減になります。
以上を踏まえると、REITは投資を手軽に始めたいという方にもおすすめの金融商品といえるでしょう。
メリット②:流動性が高い
2つ目のメリットは流動性が高いことです。
不動産の直接投資では、賃借人や購入者を見つける必要があります。
賃借人や購入者が見つかったあとも条件交渉や契約などがあり、かかる手間と時間は少なくありません。
一方で国内のREITは証券市場に上場しているため、いつでも取引所で取引が可能です。
株や債券と同様に流動性が高くなるため、換金も容易にできます。
場所やタイミングが合わないと利益の出ない不動産への直接投資よりも、簡単に取引できる点も大きなメリットです。
メリット③:分配金を受け取れる
3つ目のメリットは分配金を受け取れる点です。
国内のREIT(J-REIT)は投資法人が運用しており、配当可能利益の90%以上を分配しないと法人税が免除されません。
そのため、株式よりも相対的に高い利回りが期待できます。
また不動産賃料は毎月決まった金額が入ってくるため、安定した分配金もREITの大きな醍醐味といえるでしょう。
不動産投資信託における2つのデメリット
REITのデメリットは、以下の2つです。
- 投資元本が保証されていない
- 分配金を受け取れないケースがある
デメリットをきちんと理解し、どうすれば回避できるかを検討しましょう。
デメリット①:投資元本が保証されていない
1つ目のデメリットは、投資元本が保証されていない点です。
REITは運営会社である投資法人が倒産してしまうと、上場廃止になります。
すると倒産時に不動産が売却され、売却益は投資家に還元されますが、満額で戻る保証はありません。
そのため、元本保証のない投資になるのです。
また倒産しなくても、基準に引っかかれば上場廃止になり、リスクは大きいといえます。
このような事態を避けるためにも、投資先を分散して損失を最小限に抑える策を講じておくことが大切です。
デメリット②:分配金を受け取れないケースがある
2つ目のデメリットは次のような状況の場合、分配金を受け取れないケースがある点です。
- 金利の上昇
- 不動産の経年劣化
- 投資対象の消滅
REITを扱う投資法人は、銀行からの借り入れを資金として運営していることもあります。
その場合、金利が上昇すると返済額が大きくなり、分配金を配布できない可能性も。
金利変動に影響を受けるのは、実物不動産にはないREITの特徴です。
また対象不動産の経年劣化で市場価値が落ち、借り手がつかない場合や取り壊しなどで物件として機能しなくなった場合にも分配金は受け取れません。
このような事態を避けるためにも投資先は適当に選ぶのではなく、ある程度の予測をもって選定しましょう。
【関連記事】【2023年版】不動産投資の今後の展望を徹底解説!最新の市況動向と注目のエリアは?
不動産投資信託の利回り
分配金の利回りは、以下の計算式で求められます。
分配金利回り(%)=年間の予想分配金÷投資額×100
年間予想分配金は各投資法人が算出しているため、確認しましょう。
例えば、年間の予想分配金が30,000円のREITに500,000円投資した場合、利回りは下記の通りになります。
30,000円÷500,000円×100=6%
一般社団法人 不動産証券化協会が出しているデータによると、国内のREITであるJ-REITでは2023年5月の利回りが4.06%でした。
このようにREITは過去10年間でも国債の利回りや株式の平均配当利回りを抑え、比較的高水準を維持しています。
引用元:一般社団法人不動産証券化協会|2023年J-REIT分配金利回り(10年間)
不動産投資信託がおすすめの人
投資には仕組みや方法によって、向き不向きがあります。
REITも同様で、下記のような人にはおすすめです。
- 少額から不動産投資をしたい人
- 安定した分配金を受け取りたい人
- 投資してみたいけど、知識がなく不安な人
REITは、予備知識や大きな資金がなくても始められるため、初心者にはハードルが低く始めやすいといえます。
近年の財政に注目すると、将来のために投資は必須です。
ご自身にあった投資方法を見つけられるよう、アンテナを張り巡らせておきましょう。
なお弊社ゴールドトラストでは、不動産投資による資産形成のサポートをしております。
資産形成に興味のある方は、資産形成事業の案内ページをご覧ください。
まとめ:不動産投資信託ならゴールドクラウド
不動産投資信託、通称REITは投資法人に投資して分配金を得る投資信託を指します。
実物不動産への直接投資とは異なり、大きな資金が必要なく、初心者でも始めやすい点が魅力の投資信託です。
もちろん元本保証が無いなどのデメリットもありますが、分散投資や不動産の値動きに予測をつけることでリスク回避ができます。
運営のプロである投資法人に投資するため、面倒な手間や時間が必要ない点も魅力の1つです。
なお弊社には、1口1万円から購入ができる不動産小口化商品「ゴールドクラウド」もございます。
「投資をしたいけど、資金面が不安…」
「不動産投資してみたいけど、知識がなくて始められない…」
ゴールドクラウドは上記のような方にぴったりの商品です。
不動産投資に挑戦したい方は、ぜひ検討してみてください。
オンラインセミナーも随時開催しておりますので、スケジュールについては弊社ホームページ
「セミナー情報」よりご確認ください。
【関連記事】不動産小口化商品とは?メリット5つ&デメリット3つを徹底解説
【関連記事】不動産投資へのコロナ禍の影響は?現状と今後の予想やおすすめの不動産を紹介
【関連記事】円安が不動産投資に与える影響とは?有効な3つの理由も解説