『マネジメント』と『スペシャリスト』コース
今年から全社員を①『マネジメントコース』(経営者育成)と②『スペシャリストコース』(専門職育成)に分けたいと思います。本人の希望を中心に決定します。但し仕事をする人はこの2つは必ず必要なことです。ですから自分の6割以上をどちらにしますかということであって、これしかやりませんということではありません。誤解のないようにお願いします。
なぜこの2つに社員さんを分けるかという理由は①社員数が今年で1,900人近くになってしまうので、全て同じ教育では効率が悪くなっています。②そして人にはそれぞれ得意不得意があるので、自分が得意な方で頑張ってもらいたい。③この2つのコースではどちらが偉いということはありません。給料もどちらが高いということもありません。得意な方に専念していただきたいのです。④15階建てのビルも800坪の大型木造も現場の専門職の工事担当が行いますが、これだけでも高いレベルの専門の技術がないとできません。経営の勉強をしている暇はないのです。⑤マネジメントコースは逆に経営の勉強をしないとやっていけません。それが専門なのです。
ということでマネジメントの方は本社のドラッカー経営専門の樋口専務が先生です。スペシャリストの方はQCサークル・トヨタ生産方式専門の廣田専務が先生です。スマイシアアカデミーも始まっていますが、そのカリキュラムの中にこの2つの研修を加えていきます。教科書も作成して進めていきますが、アカデミーはあくまで少数精鋭の小グループでの研修に特化していますので、マネジメント研修とスペシャリスト研修とはやり方も考え方も変わります。まずは社員さん一人一人がどちらを選択するのかをお決めください。
現場監督の専門職の説明はしましたが、もう1つ住宅販売の営業職の現状をお話しします。店長職は当然マネジメントコースなのですが、当社の店長はプレイングマネージャーですので、営業としての仕事もしています。そして全員が営業能力も非常に高く多くの契約数を上げてくれています。しかしお給料は店長職の給料しか支払っていません。私はずっと申し訳ないと思い続けていました。ですから今回の2つのコースが始まることに合わせて、新しい報酬制度を実験的に1月から始めました。良いということが分かればその他の設計や工事担当にも広げていきたいと考えています。
それは何かというと才能・能力のずば抜けた社員さんには専門職としての特別扱いを行います。住宅営業であれば年間20棟契約以上の人達です。20棟は努力だけで契約できるものではありません。一人一人のスペシャリストの才能がなければできないごく一部の選ばれた人達なのです。工事も設計も同じですが今現在は基準ができていないので、もうしばらくお待ちください。まずは住宅営業から始めます。これは社長や役員をしている社員さんより多い給料になる場合もあります。これがこの2つのコースではどちらが給料が高いということはありませんの答えとなります。
しかし誤解のないようにお願いします。努力も大切ですが人にはそれぞれの才能があるのです。並の才能ではなく日本一の才能・能力のある人に、特別扱いをすることは不公平でも不平等でもありません。1,900人も社員さんが居るのですから、天才的な才能を持った人が10人くらいはいるものです。これが『マネジメントコース』と『スペシャリストコース』に分けて教育する目的でもあります。そして100人の天才達が現れて会社を引っ張っていってくれることを期待しています。