税金対策とは?サラリーマンや個人事業主でもできる対策方法を紹介!
税金対策と聞くと、高額納税者がやるもののように思われる方も多いかもしれませんが、サラリーマンや個人事業主でも制度を知り、しっかり対策を行えば納める税金を減らせるようになります。
税金対策には「分かりづらい」「難しそう」といったイメージもあり、特に税金関係の手続きを会社に行ってもらえるサラリーマンだと面倒くさく感じるかもしれません。
そこで今回は、サラリーマンや個人事業主の方でもできる、おすすめ税金対策をわかりやすく解説していきます。
目次
税金対策とは
税法の制度を利用して、本来必要のない税金を支払わなくていいようにする手段を税金対策といいます。
個人の税金対策には、主に2種類があります。
1つは、事業等に必要な経費の計上額を大きくする方法。
もう1つは、所得控除や投資・納税などに関する特例制度を利用する方法です。
どちらも課税所得を減少させるのが目的で、課税対象となる個人の所得を減らせば、所得税や住民税などの節税につながります。
税金対策は税法に基づき合法的に行うもので、適切な方法であれば税務署から指摘を受けて困る心配もありません。
税金対策の是非には賛否もありますが、個人が財産の最大化を目指すのは当然の努力と考えられますし、やるかやらないかで納める税金が変わるのなら、できる限り対策するべきといえるのではないでしょうか。
【インスタグラム】賢いお金持ちがやっている税金対策
個人やサラリーマンにおすすめの税金対策5選
それでは、実際の節税方法についてみていきましょう。
まずは個人やサラリーマンが実践可能な5つのおすすめ税金対策をご紹介します。
対策①:住宅ローンの控除
マイホームを建てたり、購入したりするときにローン契約を結ぶと、「住宅借入金等特別控除」制度が適用され、10年にわたって減税を受けられます。
控除は土地と建物の両方が対象で、新築でも中古物件でも適用されます。
新居だけでなく、増改築でも対象になります。
適用されるには、一定以上の床面積や年間所得3000万円以下、10年以上の分割など条件があるので、当てはまるかどうか事前に確認しておきましょう。
対策②:NISA(ニーサ)の利用
個人投資家を対象として2014年からスタートした「少額投資非課税制度」といわれる制度で、適用を受ければNISA口座の一定金額に対して投資信託や株式などで得た利益が非課税になります。
非課税期間は最長5年間で、その後は売却や一般口座への移行などの手続きをとる必要があります。
ほかにも、対象の金融商品が決まっているなど条件はありますが、税金を抑えて投資ができる点は魅力的です。
投資に対して不安のある方は、少額からはじめられる「つみたてNISA」の制度もあります。
対策③:iDeCo(イデコ)の利用
「個人型確定拠出年金」と呼ばれ、国が運営する国民年金とは別に個人が任意で加入する個人年金の一種です。
iDeCoでは支払った掛け金の全額が「小規模企業共済等掛金控除」の対象になって所得から控除され、将来の不安に備えながら同時に節税も行えます。
さらに、運用益が非課税になり、受け取る際も税金面で優遇されるメリットもあります。
ただ、運用商品を自分で選ばなければならないことや原則途中解約ができないことには注意が必要です。
対策④:生命保険料や地震保険料の控除
生命保険や地震保険に入っている場合も、所得から保険料の一定金額が控除され、節税につながります。
サラリーマンの場合は、保険会社から送られてくる証明書を年末調整で会社に提出すると、生命保険では「生命保険料控除」、地震保険では「地震保険料控除」の適用対象になります。
ただ、控除される金額に上限がある点には注意が必要です。
保険料が高い保険に入ったからといって控除が増えるとは限らず、逆に負担のほうが大きくなる可能性もあります。
加入の際にはプランをよく確認して慎重に検討しましょう。
対策⑤:.ふるさと納税で寄付する
全国から好きな自治体を選んで寄付金を支払うふるさと納税の制度も税金対策の1つとして利用できます。
納税といわれていますが、ふるさと納税で支払った分は寄付として扱われ、2000円を超える金額は寄付金控除の対象になります。
ふるさと納税では寄付する自治体を自由に選べるうえ、支払う寄付金は使い道まで指定可能です。さらに、払った自治体からは特産品や名産品などの返礼品が送られてくるため、節税だけに限らないメリットがあります。
個人事業主におすすめの税金対策5選
続いては、個人事業主が利用可能な5つのおすすめ税金対策をご紹介します。
対策①:青色申告の利用
個人事業主で確定申告の際、白色申告を利用している方は、青色申告に変えると税金対策につながります。
青色申告を選ぶと、白色申告にはない所得控除を受けられるようになります。
所得から最大65万円が控除されるほか、配偶者で最高86万円、15歳以上の親族で最高50万円の事業専従者控除が適用でき、赤字が出た場合は翌年に繰り越せるなどさまざまな制度があります。
場合によっては、課税に数万円の差が生じるケースもあり、個人事業主ならぜひ青色申告を検討してみてください。
対策②:会社(法人)の設立
事業収入の額が大きい場合には、会社(法人)を設立すると節税になるケースもあります。
個人の所得税は累進課税制度になっているため、所得が上がるほど税金も高くなりますが、法人税は収入が増えても税率は大きく変わりません。
そのため、所得税を納めるなら、会社にして法人税を納めるほうが安く済む場合があります。
また、法人化すると自分の給与に給与所得控除が適用できたり、退職金が損金に算入できたりするメリットもあります。
対策③:少額減価償却資産の特例
確定申告では10万円以上のものを購入して経費を計上する際、資産として減価償却を行う必要があります。
しかし、資本金1億円以下、従業員500人以下の個人事業主の場合、取得金額が30万円以下のものに関しては、「少額減価償却資産の特例」により、その年に一括で減価償却が可能です。
適用金額は年間300万円までと決められています。
特例制度を使えば、減価償却した場合よりも計上できる経費が増えるので、課税所得が軽減できます。
対策④:小規模企業共済制度や経営セーフティ共済の加入
個人事業主にとっての退職金となる「小規模事業共済」や取引先の倒産等による連鎖倒産を防止する制度の「経営セーフティ共済」に加入すると、掛け金が全額所得控除の対象になり、節税につながります。
この2つは、老後や経営が危機に瀕したときの備えとしても有効で、事業に関する不安を軽減しながら税金対策にもなる優れた制度といえるでしょう。
対策⑤:必要経費の計上
個人事業主では、確定申告の際に、事業に必要な費用を経費として計上すれば、その分を課税所得から差し引けて税金対策になります。
例えば、自宅を事務所として使っているなら、家賃の一部を経費にできます。
ほかにも、事務所の水道光熱費や事業に使う車のガソリン代なども経費として計上可能です。
何が経費に含まれるかを正しく理解し、適切に計上すれば、大きな節税効果を生んでくれます。
節税対策と資産運用なら不動産投資がおすすめ!
サラリーマンや個人事業主の方にできるさまざまな節税対策を紹介してきましたが、なかでも節税効果が高く、さらに資産運用にもなる、おすすめの方法が不動産投資です。
不動産投資では購入費用の減価償却分を経費にできるので、高い節税効果があります。
通常は経費が認められないサラリーマンでも、個人で行う不動産投資なら、経費の計上が可能ですし、特に高所得の方ほど効果も大きくなります。
保有する不動産から入ってくる家賃は安定した副収入になり、将来的には物件の売却益を得ることも可能です。
税金対策だけでなく、資産も増やしていきたいお考えの方は、ぜひ不動産投資を検討してみてください。
まとめ
所得税や住民税などの税金は誰もが納めなければならないものですが、適切な税金対策を行えば、支払う金額を軽減できます。
税金対策にはサラリーマンや個人事業主でもできるさまざまな方法があり、なかには、資産運用や年金の積み立てをしながら節税にもなるお得な制度も存在します。
税金対策と聞くと、面倒なイメージもありますが、税金対策は自分の財産を守ることにもつながります。
ぜひ自分に合った制度を調べ、しっかりと対策していきましょう。
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