アパート経営の年収はいくら?収入・支出の内訳と年収を増やす方法は?

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アパート経営を始めたい方のなかには、実際にどれほど稼げるのか気になっている方も多いのではないでしょうか。

この記事ではアパート経営の年収や収入・支出の内訳について解説します。また年収を増やす方法も紹介するため、アパート投資で稼ぎたい方は必見です。

ぜひ最後までご覧ください。


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アパート経営の年収はいくら?

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国税庁が公表した令和2年分の所得金額調査によると、不動産所有者の平均年収は約540万円です。

調査した年 平均所得金額(千円以下は四捨五入)
令和2年 約540万円
令和元年 約521万円
平成27年 約512万円
平成22年 約518万円

引用元:申告所得税標本調査結果|国税庁

なお、令和2年度のサラリーマンの平均年収は433万円です。

引用元:令和2年分 民間給与実態統計調査|国税庁

不動産所得にはマンション経営に加え、駐車場や土地の賃貸収入が含まれるため、上記のデータはアパート経営のみの年収ではありません。しかし、不労所得でありながら平均540万円が受け取れるのは、不動産に投資する魅力のひとつではないでしょうか。

アパート経営の収入内訳

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ここからは、アパート経営の収入内訳について解説します。

収入内訳①:家賃

アパート経営にとって収益の柱となるのが「家賃収入」です。入居者がいるかぎり、毎月一定額がオーナーに支払われます。

アパート経営にとって最大のリスクは「空室による収入の減少」です。いったん入居者が退去するとその時点から無収入になるため、経営にとっては大きな打撃です。

収入が復活するまでには、次のとおり時間と手間がかかります。

・入居者の募集をかける
・内見希望者が物件を見る
・入居希望の場合は「入居申込」と「入居審査」の手続きをする
・賃貸借契約書にサインする
・家賃が振り込まれる

また、退去のタイミングでクロスの張り替えなどリフォームを行った場合は、収益がプラスに転じるまでさらに時間が必要です。

つまり、経営を安定させるポイントは、家賃収入を継続して受け取ることです。

収入内訳②:共益費

共益費とは、アパートを維持・管理するためにかかる費用です。アパートの共用設備には以下の項目が該当します。

・エレベーター
・階段
・廊下
・オートロック
・機械式駐車場

一般的には、修繕のために積み立てられているケースが多いでしょう。

収入内訳③:管理費

管理費は共益費と同様、アパートの維持や管理に使われる費用です。入居者の募集欄では共益費と混同されて使用されているケースも多く見られます。

しかし、不動産公正取引協議会連合会では、共益費・管理費の価格表示について次のような表示基準を設けています。

管理費……管理費(マンションの事務を処理し、設備その他共用部分の維持及び管理をするために必要とされる費用をいい、共用部分の公租公課等を含み、修繕積立金を含まない。)については、1戸当たりの月額(予定額であるときは、その旨)を表示すること。ただし住戸により管理費の額が異なる場合において、その全ての住宅の管理費を示すことが困難であるときは、最低額及び最高額のみで表示することができる。

共益費……(借家人が共同して使用又は利用する設備又は施設の運営及び維持に関する費用をいう。)については、1戸当たりの月額(予定額であるときは、その旨)を表示すること。ただし、住戸により共益費の額が異なる場合において、その全ての住宅の共益費を示すことが困難であるときは、最低額及び最高額のみで表示することができる。

引用元:不動産の公正競争規約 |不動産公正取引協議会連合会

自身で入居者を募集する際には、価格表示が異なる点を押さえておきましょう。

収入内訳④:敷金

敷金とは、賃貸借契約において借主が貸主に支払う担保です。賃料の不払いがあった際の補填や、入居中の汚損・破損を回復する費用として使われます。

相場としては「家賃の1ヶ月分」を入居条件とするケースが、多く見られます。

収入内訳⑤:駐車場賃料

入居者が駐車場を借りている場合は、駐車場賃料が発生します。家賃とは別の収入源と言えるでしょう。

駐車場賃料は、地域によって金額が大きく異なります。金額設定する際は、周辺の駐車場がいくらで貸し出されているか市場調査すると、相場感の把握に効果的です。

アパート経営の支出内訳

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ここからは、アパート経営の支出内訳を解説します。

支出内訳①:管理委託料

管理委託費とは、管理会社が物件管理の対価として受け取る手数料です。

管理会社によっては、サービスが異なる複数の管理プランを提示する場合があります。管理会社の設定はアパート収益において重要な意味をもつため、しっかりと吟味して選定しましょう。

支出内訳②:仲介手数料

仲介手数料は、入居者の募集に成功した対価として不動産会社に支払う費用です。費用負担は借主と貸主がそれぞれ「家賃の半月分+消費税」までとするのが原則です。

支出内訳③:修繕費

修繕費とは、建物の修繕にかかる費用です。共益費を積み立てている場合は、そこから修繕費を捻出します。

修繕費は設備の故障や退去に伴うリフォームで突発的に発生することもあるため、余裕を持った資金計画が必要です。

支出内訳④:保険料

地震保険や火災保険も、支出のひとつです。複数年の契約費用を一括で支払う場合もあり、支払い時期には注意が必要です。

保険料は、保険内容がほとんど同じでも保険会社によって異なるため、複数社から見積もりをとって比較検討するとよいでしょう。

支出内訳⑤:税金

アパート経営にかかる税金には、次のような種類があります。

・所得税
・住民税
・固定資産税
・都市計画税
・不動産取得税

申告漏れや払い忘れがないよう、注意しましょう。

アパート経営の年収を増やす方法

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ここからは、アパート経営の年収を増やす方法について解説します。

方法①:空室対策を徹底する

アパート経営の収益源が家賃収入である以上、徹底的に空室対策はアパート経営の年収アップにつながります。

具体的な空室対策の方法としては「設備のアップグレード」が効果的です。一般的に入居希望者は複数の物件を比較して新居を探すため、環境が整っている点をアピールできれば良い印象を残せます。

2022年、全国賃貸住宅新聞が発表した調査によると「この設備があれば周辺相場より家賃が高くても決まる」設備ランキングは以下のとおりです。

順位 単身者向け ファミリー向け
1 インターネット無料 インターネット無料
2 エントランスのオートロック 追い焚き機能
3 高速インターネット エントランスのオートロック
4 宅配ボックス 高速インターネット
5 浴室換気乾燥機 システムキッチン
6 独立洗面台 宅配ボックス
7(同率) システムキッチン
24時間利用可能ゴミ置き場
防犯カメラ
浴室換気乾燥機
ガレージ
9 × ホームセキュリティ
10 追い焚き機能 24時間利用可能ゴミ置き場

引用元:ネット無料、安定の2冠【人気設備ランキング2022】|全国賃貸住宅新聞

コロナ禍以降は、インターネット回線や宅配ボックスといった在宅ワークを意識した設備に人気が集まっているといえます。ターゲットのニーズを掴むと、退去率の低い安定経営にもつながります。

また「賃貸条件の見直し」も効果的です。たとえば、以下のような条件を盛り込むと、新居を探している人に興味を持ってもらえる可能性が高まります。

・1ヶ月フリーレント付き
・事務所利用OK
・ペット可
・高齢者OK
・クレジットカード支払い対応

条件を緩和すると幅広い層をターゲットにできるため、入居者の希望条件にマッチする確率が高まります。戦略を練って実行に移しましょう。

【インスタグラム】不動産投資で空室を作らない方法

方法②:長期的なプランを立てる

アパート経営は、長期目線での投資計画を立てるのが重要です。なぜなら、短期目線では赤字になる可能性が高い投資といえるからです。

国土交通省が令和元年に実施したアンケートによると、不動産投資などの運用期間についての質問に最も多かった回答は「20年以上」(26.9%)でした。一方「1年未満」と回答した人は、全体の0.5%にとどまっています。

引用元:令和元年度「不動産投資家アンケート調査|国土交通省

金融機関や投資ファンドといった不動産投資のプロも、長期投資を実践しています。赤字だからといって焦って短期で売却してしまうと、ローン残債を抱えたままの撤退につながりかねません。

経営を始める段階から、長期目線を意識した経営計画を立てましょう。

まとめ

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アパート経営は、不労所得がサラリーマンの平均年収を超える可能性のある投資です。

収益を最大化するには、収入と支出の構成要素を把握した上で、空室対策をはじめとした対策を徹底的に講じることが重要といえます。

ぜひあなたも、アパート経営で大きなチャンスを掴んでみませんか。

オンラインセミナーも随時開催しておりますので、スケジュールについては弊社ホームページ
セミナー情報」よりご確認ください。



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この記事の監修者

西尾 陽平
西尾 陽平
役職
土地活用事業部 執行役員
保有資格
資産形成シニアコンサルタント、2級ファイナンシャル・プランニング技能士

大学卒業後同社へ入社し、地主さんの土地活用という資産形成や節税を実践で学び、現在は土地のない方へ、土地から紹介し不動産の資産形成の一助を行っている。実践の中で身に付いた視点で、分かりやすく皆様に不動産投資のあれこれをお伝えしています。